マスト(ブドウ果汁や果肉、果皮などの混合物)の発酵温度によって出来上がるワインにどのような特徴の違いが出るのかをまとめてみました。 まず発酵温度についてですが、白ワインと赤ワインでは、低温、高温と言われる発酵温度は異なります。 一般に、白ワインの方が赤ワインに比べて低い温度で発酵されます。 低温での発酵の特徴 低温での発酵の特徴は、フレッシュでフルーティーな香りが生成・保持されやすいこと、また、ブドウからの果汁以外の成分の抽出度合いが低いことです。 それにより、出来上がるワインはフレッシュで果実味があり口当たりの良いものになると言われています。 しかし一方で、長期熟成に必要な果実の香りの凝縮度や、骨格となるタンニンや酸味が十分に抽出されないために、早々に出荷されて消費されることを目的とした早飲みタイプのワインになりやすいと言われています。 ちなみに白ワインの発酵温度が赤ワインよりも低い理由は、白ワインにとってフレッシュでフルーティーな香りはより重要で、赤ワインのようにタンニンの抽出を必要としていないことにあるようです。 高温での発酵の特徴 高温での発酵の特徴は、ブドウの果皮などからの抽出度合いが高まるために、果実の香りの凝縮度や、骨格となるタンニンなどの成分が果汁内に多く抽出されることです。 一方で、揮発性のエステルなどの成分が失われてしまうことで、フレッシュでフルーティな香りが失われてしまうとも言われています。 このような発酵の特徴から、高温で発酵された場合には、より長期熟成に向いたワインが出来上がると言われています。 <了>
「WSETレベル3」と「JSAワインエキスパート」の取得にかかった費用の比較をしてみました。
「WSETレベル3」と「JSAソムリエ・ワインエキスパート」は同等レベルの難易度の試験と言われ、WSETは世界で通用する資格、JSAは日本で最も浸透しているワイン資格と言われています。
(参考記事:JSAワインエキスパートとは?受講をしたメリットは?)
(参考記事:WSETとは?WSETワインレベル3資格とは?)
私は両者ともにワインスクールに通って資格を取得したのですが、それぞれにかかった費用を簡単に比較してみました。
結果的にはJSAワインエキスパート試験は合計で約26万円、WSETレベル3では約19.5万円という結果でした。
詳しい説明は次の通りです:
まずは、ワインスクールに支払った金額のみの比較です。
◆ワインスクールに支払った費用
-----------------------------------------
<JSAワインエキスパート>
・試験対策コース(一次・二次試験):約11万円
・二次試験対策コース(4セッション分):約2万円
<WSETレベル3>
・資格取得コース+試験対策講座:約17万円
-----------------------------------------
ワインスクールの費用はJSAワインエキスパートの方が4万円ほど安く済みました。
次に受験料や認定登録料まで含めた費用で比較してみようと思います。
WSETはこれらは先ほどの金額に含まれているのですが、JSAワインエキスパートの場合は受験費用と合格した場合の認定手数料が別途かかります。
JSA:
・受験料:約3万円
・認定登録手数料+バッジ代:約2.5万円
WSET:
・0円(スクール費用に込み)
合計すると、次の通り。この段階でワインエキスパートの方が高くなってしまいました。
◆ワインスクール費用+受験関連費用
-----------------------------------------
<JSAワインエキスパート>
・ワインスクール+試験関連費用:約18.5万円
<WSETレベル3>
・ワインスクール+試験関連費用:約17万円
-----------------------------------------
ここで、さらに参考書や練習用のワインにかけた費用も「その他費用」として積算して比較をしてみようと思います。これが資格取得に要した費用合計になります。
参考書にかかった費用は、
ワインエキスパートが1.5万円くらい、WSETも1.5万円くらいで大体同じくらい。
➡ JSAワインエキスパート、一次試験対策の勉強法 (一部ここで説明)
練習用ワインにかかった費用は、
ワインエキスパートが6万円くらい。WSETは1万円くらいです。
ワインエキスパートは品種当ての側面が強かったり、その他のお酒もどれがでるかわからないので、自分でワインを買って練習をしたり、出題されそうなその他のお酒を買うこともあり、結構お金がかかりました。
一方で、WSETはワインの主な特徴と、品質レベルを評価するだけなので、毎回の授業で行う練習だけで十分本試験に望めます。さらにWSETにはその他のお酒はありません。
JSA:
・参考書費用:1.5万円
・練習用ワイン:6万円
WSET:
・参考書費用:1.5万円
・練習用ワイン:1万円
全てを合計すると...
◆ワインスクール費用+受験関連費用+その他費用
-----------------------------------------
<JSAワインエキスパート>
ワインスクール+試験関連費用+その他:約26万円
<WSETレベル3>
ワインスクール+試験関連費用+その他:約19.5万円
-----------------------------------------
資格取得に要した費用合計では、意外にもWSETレベル3の方が7万円近く安く済みました。
これでも私はJSAワインエキスパートの2次試験対策にあまりお金をかけなかったほうなので、人によってはJSAにもっと費用がかかるかもしれません。