今回のテーマは、ブルゴーニュの「コート・ド・ニュイ(Côtes de Nuits)」地区にある「 フラジェ・エシェゾー(Flagey-Echézeaux) 」村です。 場所は下の地図のように、モレ・サン・ドニ村、ヴージョ村、ヴォーヌ・ロマネ村の間に挟まれています。 コート・ド・ニュイの村名のワインが認められている他の村と比べると、特にそれほど小さい村でもありません。ヴージョ村やヴォーヌ・ロマネ村の方がよっぽど面積は小さめです。 しかし、このフラジェ・エシェゾー村ではその名を冠したAOCのワインを造ることは許されていません。つまり、「A.O.C. Flagey-Echézeaux」という名のワインは存在しません。 その代わり、この村で栽培されたブドウから村名を冠したワインを造る場合、全て「A.O.C. Vosne-Romanée」という隣の村の名前を冠したワインとして造られます。 なぜ、フラジェ・エシェゾー(Flagey-Echézeaux) には村名のワインが無いのでしょうか?少し疑問に思って、フラジェ・エシェゾーのブドウ畑について調べてみました。 まず、フラジェ・エシェゾーのブドウ畑の場所ですが、村名以上のワインを造ることのできるブドウ畑は、村の西側に局地化しているようです。村の中心地は、点線の楕円の部分に固まっているので、場所としては村の外れにあるようです。 この村の西側に局地化した畑のうち、大部分を占める畑は、特級畑である「エシェゾー(Echézeaux)」と「グラン・エシェゾー(Grands-Echézeaux)」です。 これら2つのグランクリュ畑から造られるブドウからは、唯一、フラジェ・エシェゾー村のアイデンティティの感じられる、「A.O.C. Echézeaux」と「A.O.C. Grands-Echézeaux」のワインが造られます。 残りの畑は、プルミエ・クリュ畑と村名ワイン畑となりますが、これらの畑で造られるワインはそれぞれ「A.O.C. Vosne-Romanée Premier Cru」と「A.O.C. Vosne-Romanée」となり、フラジェ・エシェゾー村の名前が使われることはありません。 それでは、ここでヴォーヌ・ロマネ村のブドウ畑の分布を見てみたいと思います。 これを見ると、ヴォーヌ・ロマネ村のブドウ畑は、フラジ...
「WSETレベル3」と「JSAワインエキスパート」の取得にかかった費用の比較をしてみました。
「WSETレベル3」と「JSAソムリエ・ワインエキスパート」は同等レベルの難易度の試験と言われ、WSETは世界で通用する資格、JSAは日本で最も浸透しているワイン資格と言われています。
(参考記事:JSAワインエキスパートとは?受講をしたメリットは?)
(参考記事:WSETとは?WSETワインレベル3資格とは?)
私は両者ともにワインスクールに通って資格を取得したのですが、それぞれにかかった費用を簡単に比較してみました。
結果的にはJSAワインエキスパート試験は合計で約26万円、WSETレベル3では約19.5万円という結果でした。
詳しい説明は次の通りです:
まずは、ワインスクールに支払った金額のみの比較です。
◆ワインスクールに支払った費用
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<JSAワインエキスパート>
・試験対策コース(一次・二次試験):約11万円
・二次試験対策コース(4セッション分):約2万円
<WSETレベル3>
・資格取得コース+試験対策講座:約17万円
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ワインスクールの費用はJSAワインエキスパートの方が4万円ほど安く済みました。
次に受験料や認定登録料まで含めた費用で比較してみようと思います。
WSETはこれらは先ほどの金額に含まれているのですが、JSAワインエキスパートの場合は受験費用と合格した場合の認定手数料が別途かかります。
JSA:
・受験料:約3万円
・認定登録手数料+バッジ代:約2.5万円
WSET:
・0円(スクール費用に込み)
合計すると、次の通り。この段階でワインエキスパートの方が高くなってしまいました。
◆ワインスクール費用+受験関連費用
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<JSAワインエキスパート>
・ワインスクール+試験関連費用:約18.5万円
<WSETレベル3>
・ワインスクール+試験関連費用:約17万円
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ここで、さらに参考書や練習用のワインにかけた費用も「その他費用」として積算して比較をしてみようと思います。これが資格取得に要した費用合計になります。
参考書にかかった費用は、
ワインエキスパートが1.5万円くらい、WSETも1.5万円くらいで大体同じくらい。
➡ JSAワインエキスパート、一次試験対策の勉強法 (一部ここで説明)
練習用ワインにかかった費用は、
ワインエキスパートが6万円くらい。WSETは1万円くらいです。
ワインエキスパートは品種当ての側面が強かったり、その他のお酒もどれがでるかわからないので、自分でワインを買って練習をしたり、出題されそうなその他のお酒を買うこともあり、結構お金がかかりました。
一方で、WSETはワインの主な特徴と、品質レベルを評価するだけなので、毎回の授業で行う練習だけで十分本試験に望めます。さらにWSETにはその他のお酒はありません。
JSA:
・参考書費用:1.5万円
・練習用ワイン:6万円
WSET:
・参考書費用:1.5万円
・練習用ワイン:1万円
全てを合計すると...
◆ワインスクール費用+受験関連費用+その他費用
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<JSAワインエキスパート>
ワインスクール+試験関連費用+その他:約26万円
<WSETレベル3>
ワインスクール+試験関連費用+その他:約19.5万円
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資格取得に要した費用合計では、意外にもWSETレベル3の方が7万円近く安く済みました。
これでも私はJSAワインエキスパートの2次試験対策にあまりお金をかけなかったほうなので、人によってはJSAにもっと費用がかかるかもしれません。