タイトルの通り、ワインの名称に出てくる 「Côte」 と 「Coteaux」 は非常に紛らわしい言葉です。 両者ともに丘陵地や斜面を表す言葉ですが、「Côte」は 「コート」 、「Coteaux」は 「コトー」 と表記されることが多いようです。 「Côte」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Côtes du Rhône (コート・デュ・ローヌ) ・Côtes de Provence (コート・ド・プロヴァンス) 一方で、 「Coteaux」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Coteaux Champenois (コトー・シャンプノワ) ・Coteaux Bourguignons (コトー・ブルギニヨン) この2つの言葉の違いを調べてみましたが、どうやら 「Côte」 の方が狭い、特定の丘陵地・斜面を表し、 「Coteaux」 は比較的広い地域を表し、複数の丘陵地・斜面を表すことが多いようです。 例えば、 「Côtes du Rhône 」 はローヌ川沿いにある斜面という特定の地域のブドウ畑から造られたワインを示しています。一方で、 「Coteaux Champenois」 は、シャンパーニュ地方にある広範囲の数々の丘陵地から造られたワインを指しているようです。 詳しいことはそこまでよくわかりませんが、 ・「Côte」 → 狭い、特定のエリア ・「Coteaux」 → 広い、包括的なエリア のような使われ方のようです。 ちなみに、プロヴァンス地方のロゼワインのAOCでは、広さにそんなに違いがないにも関わらず「Côte」と「Coteaux」 の名が付くAOCが入り混じっています。 「Côte」と「Coteaux」 のどちらが含まれるのかは、必ずしも広さだけでは決まらないようです。 <了>
JSAソムリエ・ワインエキスパート試験の合格率は、日本ソムリエ協会のホームページで公開されています。
➡ 資格保有者・合格率一覧を参照
<JSAワインエキスパート試験の合格率>
2016年 38.2%
2017年 33.1%
2018年 32.8%
<JSAソムリエ試験の合格率>
2016年 29.0%
2017年 23.5%
2018年 26.5%
おおよそ3割くらいの合格率です。難易度は決して低くはありません。
この数字には再受験の方も含まれているので、一発合格の合格率は3割を割り込むかもしれません。
それではその3割に入るためにどうしたらよいのか?
私の考える「一発合格」に必要なことを紹介します。
<一発合格のために必要なこと>
----------------------------------------①ある程度の費用は覚悟する
②半年間は試験勉強を生活の一部とする
③ワインスクールに通う
④定期的にテイスティング練習を行う
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①ある程度の出費は覚悟する
大事なものを手に入れるためには必ず対価が必要です。
ワインの資格取得にも何かとお金がかかります。例えば...
・ワインの購入
・ワイン会の試飲会への参加
・参考書の購入
・ワインスクール
・試験料
などなどです。
人よりもうまくやることで、かかる費用を最小限に抑えたいという心情は理解できます。
しかし、一発合格できなければ、翌年に再受験や再勉強のためにさらなるお金と時間がかかってしまいます。
大事なことは、はじめに十分な予算をとってその予算内で最短距離で目標を達成することです。
以前の記事でも紹介をしましたが、個人的には30万円くらいは予算をとっておいた方が良いと思います。
(参考記事:WSETレベル3とJSAワインエキスパートにかかった実額費用とその比較)
②半年間は試験勉強を生活の一部とする
JSAソムリエ・ワインエキスパート試験の勉強期間は半年は必要と言われています。
資格取得までの一般的なスケジュールは次の通りです:
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3月~7月 試験勉強(1次、2次含む)
7月~8月 1次試験
9月 2次試験対策
10月 2次試験
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3月~9月の約半年間は、ひと時も試験のことを忘れずに試験勉強に取り組むべきです。
(参考記事:JSAワインエキスパート試験6ヵ月(半年)集中勉強法)
規則的な勉強スケジュールを立てて、毎日平日1時間、週末2時間を割けば、ひと月約38時間、半年で244時間を確保できます。これだけの勉強時間を確保できれば個人的には合格に十分な時間だと思います。
③ワインスクールに通う
個人的な意見ですが、一発合格をするためにはワインスクールに通うことは必須です。
ワイン業界に身を置いて有資格者に囲まれているような恵まれた環境でもない限り、独学で合格を目指すことは非常に困難です。
ワインスクールには高いお金に見合うような、蓄積された試験に対する対策手法と、優秀な講師がそろっています。
だらだらと独学で何年も続けるのであれば、ワインスクールに通った方がお金も時間も効率的です。
④定期的にテイスティング練習を行う
これも個人的な意見ですが、ワインスクールに通ったとしても、そこでの練習だけでテイスティング試験に受かることは簡単ではありません。
JSAソムリエ・ワインエキスパート試験は1年に1回しか行われないために、2次試験に合格できなかったら次のチャンスは1年後です。当然、再受受験にも準備が必要なためにそこでまた余分な費用がかかってしまいます(ワインスクールに通ったら数万円はかかります)。
確実にテイスティングの一発合格を目指すのであれば、自宅などでの定期的な練習は必須だと思います。
(参考記事: JSAソムリエ・ワインエキスパート2次試験対策、セルフ小瓶練習法)
とは言え、やはり受かりやすい人、受かりにくい人がいると思います。個人的な意見ですが、受かりやすい人はこんな人です。
<JSAワインエキスパート試験に受かりやすい人>
・本気で合格を考えている人(ある程度の時間と予算を割くことができる人)
・試験勉強をする習慣づけができている人
・学生時代から勉強が得意だった人
・定期的なテイスティングと、その復習をしっかりやっている人
・現実的で自分の現在地を正確に把握している人(無謀でないこと)