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11月, 2021の投稿を表示しています

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エントレ・コルディリェラス? チリの新しい原産地呼称の覚え方

 チリのワイン産地は南北に長く広がりますが、地形的な特徴の影響を受けるために、実は南北よりも東西にかけて、気候や土壌の多様性が非常に高いと言われています。 従来の原産地呼称では、この東西にかけてのワインスタイルの特徴の違いが十分に表現されていませんでしたが、2011年から、この問題を解決するための新たな付加的な原産地呼称が加えられました。 それが、「コスタ(Costa)」、「エントレ・コルディリェラス(Entre Cordilleras)」、「アンデス(Andes)」の3つです。 これは従来の原産地呼称に付加的に加えられるもので、例えば「Aconcagua」で造られたワインに対して、「Aconcagua Costa」、「Aconcagua Entre Cordilleras」、「Aconcagua Andes」のようにラベルに表記されるようです。 上図のように、「コスタ」は海の影響を受ける地域、「アンデス」はアンデス山脈の影響を受ける地域、そして「エントレ・コルディリェラス」はその間の地域を表します。 この新たな原産地呼称の仕組み自体はシンプルなのですが、それぞれの名前、特に「エントレ・コルディリェラス(Entre Cordilleras)」を覚えるのが厄介です。 そこで、これを覚えるための語呂合わせを考えてみました。 エントレ・コルディリェラスは少し苦しいですが、英語のスペルも覚えられるように、それに合わせた語呂合わせにしてみました。 <了>

珍しい赤色のスパークリングワイン!「ランブルスコ」と「スパークリング・シラーズ」の比較

 スパークリングワインと言えば、ほとんどが白もしくはロゼのベースワインから造られると思います。 代表的なものと言えば、シャンパーニュやプロセッコ。ロゼのワインは見つかっても、赤ワインから造られるシャンパーニュやプロセッコは見つからないと思います。 しかし、世界には赤いベースワインから造られるスパークリングワインも存在しています。 その中で有名なものと言えば、「ランブルスコ」と「スパークリング・シラーズ」です。 ランブルスコ(Lambrusco)は、イタリアのエミリア=ロマーニャ州のスパークリングワインで、主にランブルスコ種のブドウから造られます。 スパークリング・シラーズは、オーストラリアのスパークリングワインで、シラーズ種のブドウから造られます。 赤系スパークリングワインと言えばあげられるこの2種類のワインですが、その違いを個人的に考察してみました。ランブルスコ種は、ワインのタイプによって色とボディに幅があるので、今回は「ランブルスコ・レッジャーノ」と「ランブルスコ・ソルバーラ」の2種類を用意してみました。 外観 まず外観から。 外観については、ランブルスコは非常にバリエーションに富んでいます。左の3つは全てランブルスコなのですが、淡いピンク色、中程度のルビー色、濃い紫色と様々です。実際、ランブルスコは、淡いピンク色から深いルビー色までかなりのバリエーションに富んでいるそうです。 一方、スパークリングシラーズは、深いルービー色をしています。スパークリングシラーズは外観のバリエーションは多くなく、ほとんどが、深いルビー色かガーネット色をしているようです。 ランブルスコの外観がバリエーションに富んでいるために、ランブルスコとスパークリングシラーズを比べる場合、外見で見分けるのは正直至難の業だと思います。 香り ランブルスコとスパークリングシラーズを見分ける場合、香りは大きなヒントになるのではないかと思います。 ランブルスコの香りは 「赤系果実」 が大きな部分を占めている一方で、スパークリングシラーズでは 「黒系果実」 が圧倒的です。 個人的には、赤系果実はより軽い印象があり、黒系果実はより重い・深い印象を持っています。 私も経験があるのですが、陥りがちな間違いは、製法の特徴によって判断をしてしまうことです。 例えば、ランブルスコの製法はタンクメソッド(シャルマ方式)が