タイトルの通り、ワインの名称に出てくる 「Côte」 と 「Coteaux」 は非常に紛らわしい言葉です。 両者ともに丘陵地や斜面を表す言葉ですが、「Côte」は 「コート」 、「Coteaux」は 「コトー」 と表記されることが多いようです。 「Côte」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Côtes du Rhône (コート・デュ・ローヌ) ・Côtes de Provence (コート・ド・プロヴァンス) 一方で、 「Coteaux」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Coteaux Champenois (コトー・シャンプノワ) ・Coteaux Bourguignons (コトー・ブルギニヨン) この2つの言葉の違いを調べてみましたが、どうやら 「Côte」 の方が狭い、特定の丘陵地・斜面を表し、 「Coteaux」 は比較的広い地域を表し、複数の丘陵地・斜面を表すことが多いようです。 例えば、 「Côtes du Rhône 」 はローヌ川沿いにある斜面という特定の地域のブドウ畑から造られたワインを示しています。一方で、 「Coteaux Champenois」 は、シャンパーニュ地方にある広範囲の数々の丘陵地から造られたワインを指しているようです。 詳しいことはそこまでよくわかりませんが、 ・「Côte」 → 狭い、特定のエリア ・「Coteaux」 → 広い、包括的なエリア のような使われ方のようです。 ちなみに、プロヴァンス地方のロゼワインのAOCでは、広さにそんなに違いがないにも関わらず「Côte」と「Coteaux」 の名が付くAOCが入り混じっています。 「Côte」と「Coteaux」 のどちらが含まれるのかは、必ずしも広さだけでは決まらないようです。 <了>
ワインエキスパートの学習において私はどの分野も手を抜かずに暗記作業に取り組んだ方ですが、唯一暗記が追い付かなかったのがドイツワインでした。その理由はあくまでも個人的な感想ですが、この範囲の重要度に対して覚えることが非常に多く、また、この地域独自の法や規制が多かったためです。
主要なワイン生産地域に加えて、その中のワイン生産地区(ベライヒ)まで覚えたのですが、畑の名前までは正直手が回りませんでした。
そしてWSETで再び出会ったドイツの畑の名称にまつわる記述。ワインエキスパートの時の苦手意識があったので少し読み飛ばしてしまっていました。
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"For example, a wine labelled Piesporter Goldtröpfchen is from the vineyard of Goldtröpfchen located in the village of Piesport. The vast majority of the wines labelled this way will be from small single vineyards. However, lower quality wines that are made from grapes that come from a large number of neighbouring vineyards can be labelled in the same way (for example, Piesporter Michelsberg)."
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このままでは良くないと、改めてここで言っていることを明らかにしてみました。
色々な文献で出てくる通称"Piesporter Goldtröpfchen(ピースポーター・ゴルトトレップヒェン)、Piesporter Michelsberg(ピースポーター・ミヒェルスベルク)混同問題"。(勝手に名付けました)
一言で言ってしまうと、ドイツ産ワインにおいては、知識がない人がラベルを見ただけでは高品質なワインと低品質なワインを混同してしまう可能性があるという問題。
それはなぜかというと、ドイツ産のワインのラベルには、最初に「村名」、次に「畑名」がくるので、同じ村で製造されたワインの場合、その畑名の良し悪しがわからないと品質の判断がつかないため。
そしてここで厄介なのが、ドイツ独自の「単一畑」と「統合畑」の仕組み。統合畑とは隣接する多数の畑の集合で、ワインラベルの「畑名」には単一畑でだけではなく、この集合畑をつかっても良いことになっているのです。
そして、「Piesporter Goldtröpfchen = 品質のよいブドウが生産される単一畑」、「Piesporter Michelsberg = より品質の劣るブドウを生産している集合畑」のようなのです。
つまり、ワイン生産で名高い「Piesport (ピースポート)」 で品質の良いワインを買おうと思った時に「Piesporter Goldtröpfchen」と「Piesporter Michelsberg」の違いを知らずに混同してしまうと、良いワインを買ったつもりが質の低い量産ワインを買ってしまう羽目になるという話なのでした。
主要なワイン生産地域に加えて、その中のワイン生産地区(ベライヒ)まで覚えたのですが、畑の名前までは正直手が回りませんでした。
そしてWSETで再び出会ったドイツの畑の名称にまつわる記述。ワインエキスパートの時の苦手意識があったので少し読み飛ばしてしまっていました。
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"For example, a wine labelled Piesporter Goldtröpfchen is from the vineyard of Goldtröpfchen located in the village of Piesport. The vast majority of the wines labelled this way will be from small single vineyards. However, lower quality wines that are made from grapes that come from a large number of neighbouring vineyards can be labelled in the same way (for example, Piesporter Michelsberg)."
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色々な文献で出てくる通称"Piesporter Goldtröpfchen(ピースポーター・ゴルトトレップヒェン)、Piesporter Michelsberg(ピースポーター・ミヒェルスベルク)混同問題"。(勝手に名付けました)
一言で言ってしまうと、ドイツ産ワインにおいては、知識がない人がラベルを見ただけでは高品質なワインと低品質なワインを混同してしまう可能性があるという問題。
それはなぜかというと、ドイツ産のワインのラベルには、最初に「村名」、次に「畑名」がくるので、同じ村で製造されたワインの場合、その畑名の良し悪しがわからないと品質の判断がつかないため。
そしてここで厄介なのが、ドイツ独自の「単一畑」と「統合畑」の仕組み。統合畑とは隣接する多数の畑の集合で、ワインラベルの「畑名」には単一畑でだけではなく、この集合畑をつかっても良いことになっているのです。
そして、「Piesporter Goldtröpfchen = 品質のよいブドウが生産される単一畑」、「Piesporter Michelsberg = より品質の劣るブドウを生産している集合畑」のようなのです。
つまり、ワイン生産で名高い「Piesport (ピースポート)」 で品質の良いワインを買おうと思った時に「Piesporter Goldtröpfchen」と「Piesporter Michelsberg」の違いを知らずに混同してしまうと、良いワインを買ったつもりが質の低い量産ワインを買ってしまう羽目になるという話なのでした。