チリのワイン産地は南北に長く広がりますが、地形的な特徴の影響を受けるために、実は南北よりも東西にかけて、気候や土壌の多様性が非常に高いと言われています。 従来の原産地呼称では、この東西にかけてのワインスタイルの特徴の違いが十分に表現されていませんでしたが、2011年から、この問題を解決するための新たな付加的な原産地呼称が加えられました。 それが、「コスタ(Costa)」、「エントレ・コルディリェラス(Entre Cordilleras)」、「アンデス(Andes)」の3つです。 これは従来の原産地呼称に付加的に加えられるもので、例えば「Aconcagua」で造られたワインに対して、「Aconcagua Costa」、「Aconcagua Entre Cordilleras」、「Aconcagua Andes」のようにラベルに表記されるようです。 上図のように、「コスタ」は海の影響を受ける地域、「アンデス」はアンデス山脈の影響を受ける地域、そして「エントレ・コルディリェラス」はその間の地域を表します。 この新たな原産地呼称の仕組み自体はシンプルなのですが、それぞれの名前、特に「エントレ・コルディリェラス(Entre Cordilleras)」を覚えるのが厄介です。 そこで、これを覚えるための語呂合わせを考えてみました。 エントレ・コルディリェラスは少し苦しいですが、英語のスペルも覚えられるように、それに合わせた語呂合わせにしてみました。 <了>
これは中央ヨーロッパの地図です。国名が入っていない部分は、どこの国かわかるでしょうか?
正解は...
↓
↓
↓
この通り。これらの国々は実はJSAワイン・エキスパートの試験範囲となるワイン産地です。
西はスペインから東はモルドバまで。さらにここには載っていませんが、さらに南のギリシャや、さらに東のジョージアも重要なヨーロッパのワイン産地です。
私がワイン・エキスパートの試験をやって最もためになったと思うのが、ワインを通じて世界の地理を学べたことです。
私にとってワインの勉強は完全に趣味なので、仕事で資格をとらなければならないなどのモチベーションとなるものは何もありませんでした。覚えることがたくさんあって、正直しんどい時期もありましたが、大きなモチベーションとなってくれたのがこの、「世界の地理を学ぶ」ということです。ワインスクールに通うと毎週新たなワイン産地を勉強して、次の週までにその復習を終えなければならなかったのですが、地図を眺めながらその土地のワインを勉強していると、何となくワイナリーツアーをしている気分で、楽しみながら学習を続けることができました。
例えば、スイスではこんな風に詳細な地図を見ながら産地を覚えていきました。旅行にでも行かない限り、こんなにじっくり各国の地図を見て行くことはないと思います。他の国々でも同様です。
JSAワイン・エキスパートの試験範囲は本当に広く、ヨーロッパから始まり、北米、南米、南アフリカ、オーストラリア、ニュージーランド、そして日本と、あらゆる地域をカバーしています。
おかげさまで、ニュースなどでワイン産地として勉強をした国や地域が出てくると、すぐにその地域や位置関係をイメージできるようになりました。
ワインだけのために勉強をしていたわけではない私にとって、世界の地理を勉強できたことは意外なメリットとなりました。