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ワイン名称に出てくるフランス語の「Côte」と「Coteaux」の違いとは?

 タイトルの通り、ワインの名称に出てくる 「Côte」 と 「Coteaux」 は非常に紛らわしい言葉です。 両者ともに丘陵地や斜面を表す言葉ですが、「Côte」は 「コート」 、「Coteaux」は 「コトー」 と表記されることが多いようです。 「Côte」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Côtes du Rhône (コート・デュ・ローヌ) ・Côtes de Provence (コート・ド・プロヴァンス) 一方で、 「Coteaux」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Coteaux Champenois (コトー・シャンプノワ) ・Coteaux Bourguignons (コトー・ブルギニヨン) この2つの言葉の違いを調べてみましたが、どうやら 「Côte」 の方が狭い、特定の丘陵地・斜面を表し、 「Coteaux」 は比較的広い地域を表し、複数の丘陵地・斜面を表すことが多いようです。 例えば、 「Côtes du Rhône 」 はローヌ川沿いにある斜面という特定の地域のブドウ畑から造られたワインを示しています。一方で、 「Coteaux Champenois」 は、シャンパーニュ地方にある広範囲の数々の丘陵地から造られたワインを指しているようです。 詳しいことはそこまでよくわかりませんが、 ・「Côte」 → 狭い、特定のエリア ・「Coteaux」 → 広い、包括的なエリア のような使われ方のようです。 ちなみに、プロヴァンス地方のロゼワインのAOCでは、広さにそんなに違いがないにも関わらず「Côte」と「Coteaux」 の名が付くAOCが入り混じっています。 「Côte」と「Coteaux」 のどちらが含まれるのかは、必ずしも広さだけでは決まらないようです。 <了>

非ネイティブのWSETレベル3英語対策


私はWSETレベル3を英語で受講して、英語で受験し、無事合格をすることができました。

英語受講をする前までは、「ワイン英語がちゃんと聞き取れるのかな?」「講師からの質問に答えられるかな?」「他の生徒についていけるかな?」と不安ばかりでした。

英語受講は、世界で活躍するワインの専門家や、日本語クラスを受講できない英語ネイティブ向けで、私のような「ワイン英語を勉強したいだけの非ネイティブ」なんかが興味本位で参加をしてもよいのかと、受講申し込みをするまではかなり頭を悩ませました。

そんな私がWSETレベル3の英語受講や、英語受験のポイントだと思ったことを、英語学習にフォーカスをあてて紹介したいと思います。




ワインを英語を学んだきっかけと、学んでよかったと思うこと


英語でワインを学ぼうと思ったきっかけは、「英語でワインのことが話せるようになりたい!英語でテイスティングコメントが言えるようになりたい!」という単純なものでした。

そして実際にWSETの受講と受験を終えてみて、今では思いもよらなかったようなしっかりとした英語でのテイスティングコメントが言えるようになりました!これはWSETが提供しているSATと呼ばれるワインテイスティングツールのおかげでもあります。

(参考記事:SAT式ワインの英語テイスティングコメント(英語表現)


また、受講前には思いもよらなかった「さらなるワイン学習について興味が深まる」という大きなメリットも得られました。

(参考記事:ワインを英語で学ぼうと思ったきっかけと意外な発見

(参考記事:ワイン講座を英語で受けるメリット




英語受講対策:英語クラスについていくためのポイント


英語クラスを受講してはじめに思ったことは、受講生は当初思っていたような、ワインのプロや、英語ネイティブばかりではなかったことでした。

私のように興味本位でワイン英語を勉強したいと思っている日本人や、英語ネイティブではない外国人、また上位資格のディプロマを目指したいからレベル3を英語で受けている人など、様々な方々がいて少し安心したのを覚えています。

(参考記事:ワイン資格の勉強をしているのはどんな人たち?~日本語、英語クラスの違いなど~


講義で使われる英語は難しい言い回しなどは少なく、日本人にとっても比較的聞きやすい英語だったと思います。仕事や大学の講義などで、英語の講義や、英語のセミナー、英語の会議などに参加をした経験があり、大まかな内容を把握することができる人であれば、十分ついて行ける内容だと思いました。

(参考記事:WSET英語受講の講師の英語やその難易度について

(参考記事:WSETレベル3の英語クラス受講に必要な英語力


ブドウ栽培やワイン醸造に関わる部分に関しては、専門用語が多く登場したり、少し説明が複雑になるような部分もあったので、しっかり予習をしてから受講をした方がよいと思いました。(実際に、そのような部分に関しては、講師からも予習をしてくるようにとの案内がありました)

(参考記事:WSETレベル3の英語受講はブドウ栽培、ワイン醸造部分が難しい


私は、英語のリスニングに不安があったので、事前に英語に慣れるために無料サイトでリスニングトレーニングをしたり、WSETのオフィシャルサイトで紹介されているビデオを見たりしてから、実際の講義にのぞみました。

(参考記事:英語学習でお世話になったウェブサイト(WSET英語受講対策)

(参考記事:英語受講の参考になるWSETオフィシャルビデオ


また、講義の予習・復習もテキストの字面を追うだけではなく、英語のスピーキングや、リスニングを意識した方法で行いました。

(参考記事:ワイン英語が聞き取れなかった理由と、その対策



Amazonオーディオブック「Audible」では、リスニング学習に使える英語のワイン書籍がいくつか販売されています(無料試聴可) ↓





英語受験対策:テストに受かるためのポイント


以前にも似たような記事「WSET Level3に必要な英語力:テスト編」を書きましたが、時間が経って少し考え方が変わった部分がありましたので、更新の意味を込めてこのテーマについて書いてみようと思います。


私は英語が母国語ではないので、WSETレベル試験でもっとも不安だったのは英語の部分でした。JSAワインエキスパートに合格をしているし、WSETレベル3の試験で求められる正解率は55%と低いので、試験内容的には母国語の日本語で受ければまず落ちることはない試験だと思っていました。

実際に本番試験を終えてみて、試験においてどんな英語力が必要だったかを、その対策、失敗談も踏まえて振り返ってみようと思います。

WSETレベル3の英語試験で求められる英語力についての説明なので、英語受講をしている方だけではなく、日本語受講をして受験だけ英語で行う方にも参考になるかもしれません。


<テースティング試験(赤白2種)>


テースティングは正直もっとも英語力が求められない部分だと思います。求められる英語力は、定型フォーマットの英文に、そのワイン特有の特徴を当てはめていくだけ。唯一少し苦労をするとしたら、香りの特徴を表す"raspberry", "nutmeg"などのスペルを正確におぼえることだけです。私の場合、日頃からテースティングコメントを英語で書く習慣をつけること以外は特に英語対策は行いませんでした。

(参考記事:SAT式ワインの英語テイスティングコメント(英語表現)



<理論試験-選択式試験(50問 - 各1点)>


選択式問題50問で求められる英語力は「素早く問題文と選択肢に目を通して理解をする読解力」です。選択式問題50問のことだけを考えれば、ある程度の英語力があればそれほど難しいことではないのですが、素早く終わらせてこれに続く"記述式問題にできるだけ時間をとっておく"ことを考えると、それなりにしっかりと対策をしておくべき部分だなと思いました。

私は、テキストをしっかり読み込むことと、ネット検索で入手したサンプル問題を事前に解いておくことでこの対策を行いました。問題文や選択肢で出てくる単語はほとんどテキストで使われているものなので、意味の分からない単語はほとんどありませんでした。またサンプル問題は類似問題がたくさん出たので、かなりの時間を記述式問題にまわすことができました。

実際の試験ではほとんど出題されなかったのですが、サンプル問題では"not.../ un..."問題、いわゆる「~ではないものを選べ」という問題で間違えることが多かったので、このようなタイプの問題には特に気を付けて、重要な単語に下線を引いて解きました。また、該当する選択肢を全て選ぶ問題は、全ての選択肢を読まなければ回答ができないので、特に素早く選択肢に目を通すことに心掛けました。



<理論試験-記述式試験(4問 - 各25点)>


記述式問題で求められる英語力は、「問題文の真意を理解する読解力」と「英作文能力」です。英語を読むことに比べると英語を書くことの方が機会が少なかったので、はじめは英作文対策に気をとられがちでした。いかにきれいな英語を書くかということばかりに気をとられて、サンプル問題を解いても十分な得点が得られないことが多かったと思います。

しかし、試験対策を進めるにつれて読解力の方が重要だと思い、こちらに力をいれるようになりました。なぜなら問題の意図を正確に理解していなければ、どれだけ文章を書いても全てが的外れで、全く得点が加算されないからです。

読解力対策としては、文章をしっかり読んで何が問われているかをしっかり理解し、回答プランを整理してから書き始める癖をつけるようにしました。また、記述問題で問われることは大体きまったパターンがあるので、スクールでもらったりネットで見つけたサンプル問題を分析して、得点をもらうにはどんなことを書けばよいのかを調べ上げました。

英作文に関しては、日頃から授業のノートや、スクールからの宿題を英文で書くことで、英作文を日常生活に取り入れることで対策を行いました。私は英語受講だったので、当然このような流れになったのですが、日本語受講の場合でもまとめノートや宿題は英語でやった方がきっと効果的だと思います。

また、回答の記入にあたっては「文章をシンプルに書く(複文よりも、接続詞でつないで単文で書く)」「重要なキーワードは早めに登場させる」「得点がもらえない文章は書かない(一文で1点かそれ以上もらうことを目指す)」ことを心掛けました。時間も解答欄も限られているので、採点者に対して自分が問題のテーマを十分に理解していることを、いかに簡単に、文字数や時間をかけずにわかってもらうかを目指しました。

私が本試験で書いた英作文のレベルは、中学生で習う英語のレベルで、おそらくいくつか文法やスペルのミスがありましたが、結果は「Distinction」だったので十分得点はえられたのだと思います。

(参考記事:英語受験におけるスペルミスや文法エラーの扱いについての予測 (WSETレベル3)


英語受験の場合、何かと英語力に気を取られがちです。しかし、授業の予習や復習でテキストをひたすら読み込んで、試験対策用に重要部分の英文の書き出しを続けていると、本試験に必要な英語力は自然に身についてしまうものだと感じました。

(参考記事:英語の説明力を試されたルミアージュとデゴルジュマンの工程


WSETレベル3の試験対策全般については、こちらを参照してください:

(参考記事:WSET Level3の英語受験を一発合格した勉強方法



よく読まれている記事

WSET Level3 記述式問題で重要に思えたところ(本試験の筆記問題対策)

繰り返しになりますが、WSET level3の最大の難関は記述式問題です。 (参考記事: WSET Level3 の試験構成 ) WSETの記述式問題では、出題されたテーマに対して、深く理解をしているかが問われます。 (参考記事: 一筋縄ではいかない!とてもWSET的だと思った記述式問題(問題例) ) そのため、記述式問題の基本的な対策は、WSETレベル3のテキストの読み込みと、講義ノートの見直しを主に行いました。 しかし、広大な産地全てについて、万遍無く、深く理解をするというのは途方もない作業に思われました。 さらに私の場合は英語受験だったので、日本語のようにテキストをスラスラ読むこともできるわけはなく、本試験までの日数から逆算をすると、とてもそんな時間は確保できないと思いました。 そこで記述式試験対策の方針としては、いくつか重要と思われる部分にヤマを張って、それらを重点的に勉強することにしました。「重要と思われる部分」は次のような判断基準で抜き出しました。 ・講義中に担当講師が「重要」「試験に頻出」と言っていた部分 ・サンプル問題で、何度も問われていた部分 (参考記事: WSET過去問は共有禁止!それでもWSETレベル3の試験問題の参考にしたウェブサイト ) ・複雑で、しっかり理解をしていないと説明ができないと思った部分(特に醸造工程のオプションなど) ヤマを張った部分に関しては何度もテキストを読み返して、テキストの重要ポイントは何度もノートに書きあげて英文を書く練習を続けました。 (参考記事: WSET Level3の英語受験を一発合格した勉強方法 ) (関連記事: WSET試験の記述問題対策では「動詞」が重要!? ) 「重要と思われる部分」として抜き出した具体例を下に紹介します: <ワインの保管とサービス> ワインの保管方法(参考記事: ワインの保管方法 ) ワインの提供温度 (参考記事: チャートで覚えたワインのサービス温度 ) ワインのデカンティング 発泡性ワインの栓の抜き方(参考記事: 非発泡性(スパークリング)ワインの栓の抜き方 ) ワインの保存に使われる方法(参考記事: ワインの保管方法 ) <ブドウ樹の栽培、畑の管理、ワインの醸造> 高接ぎとその特徴(参考記事: grafting(...

WSETで納得!JSAで疑問だったギヨ・ドゥブルとコルドン・ロワイヤの違い

JSAワインエキスパートを学んでいた時に、ブドウ樹の仕立て方でずっと疑問に思っていたことがありました。 それは、 「ギヨ・ドゥブルとコルドン・ロワイヤの違い」 。 両者ともに世界的に広く採用されている仕立て方である「 垣根仕立て 」の代表例なのですが、 ギヨドゥブルは長梢剪定 、 コルドンロワイヤは短梢剪定 の例として紹介されていました。 (参考記事: ブドウ樹の仕立て、剪定とは?短梢剪定、長梢更新剪定とは? ) それぞれぱっと見の形はすごく似ていて、その違いは、枝の太さの違いだけ。ギヨドゥブルは2本に分かれる枝が細くて、コルドンロワイヤはそれが太い。 なぜこのような似通った2つの仕立て方が用いられているのか が、当時の私にはわかりませんでした。 JSAソムリエ・ワインエキスパート試験では、ブドウの栽培方法、特に仕立て方に関してはあまり深い知識は必要なかったために、この2つの機能的な違いや、長梢剪定、短梢剪定に関する説明は試験対策講座でも省略されていました。また、当時、独自でネット検索をして色々調べてみたのですが、結局答えはわからず終いでした。 それから一年、こんな疑問があったことも忘れてしまった頃、WSETレベル3の講義を受けて この疑問を解決することができました! ギヨ・ドゥブルとコルドン・ロワイヤの選定の流れ WSET の講義を受けて分かったことは、次のようなこと: ギヨ・ドゥブル では、前年の新梢が一本だけ残され、その枝(長梢)が水平方向に延ばされる ギヨ・ドゥブル では、水平に伸ばされた長梢の上に、その年の新梢が垂直に伸びる ギヨ・ドゥブル では、その年の収穫が終わったら、その年の新梢1本だけを残して、残りの枝は刈り取られる コルドン・ロワイヤ では、一昨年かそれ以前に作られた腕枝(コルドン)の上に、去年の新梢の一部(短梢)が残される コルドン・ロワイヤ では、短梢から今年の新梢が垂直に伸びる ギヨ・ドゥブル、コルドン・ロワイヤともに 、新しいブドウの房は新梢の上にできる (ギヨ・サンプル/ドゥブルの剪定の流れ) (コルドン・ロワイヤの剪定の流れ) 仕立てが出来上がった状態では、それぞれとても似通った形になって...

WSETレベル3の英語受講から合格までの体験記(難易度、勉強法、合格の秘訣など)

ワインの素人だった私が、ワインの勉強をまじめに始めて2年目にWSETレベル3の英語試験を合格した勉強法を紹介したいと思います。 WSETは世界で通用するワイン資格です。主催団体によればレベル3は、 「 ワインの業界で働くプロフェッショナルおよびワイン愛好家を対象とした上級レベルの資格 」 です。 全世界で通用する資格であるために、海外のワイナリーに行ってWSETのレベル3を持っていると言えば、ワインについてはそれなりに知っていると思ってもらえるようです。 いつか海外のワイナリーを訪れることを思い描きながら、WSETレベル3に挑戦をした軌跡を紹介します。 (参考記事: 意外に高い?WSETの合格率 ) なぜWSETレベル3を受験? 私にとってのワインの勉強は、 飲み友達作り にワインスクールに通ったことから始まりました。 当時はワインの勉強などそっちのけで、中途半端な知識でワインスクールのクラスメートとワインを飲み明かすことだけを楽しんでいました。 折角ワインスクールに通ったのに、フランスのワイン産地はブルゴーニュとボルドーしか頭に残っていませんでした。 そんなワイン素人の私がまわりの飲み友達に影響されて、JSAワインエキスパート試験に挑戦をしました。まじめなワインの勉強はゼロから始めたこともあり、はじめはイチかバチかくらいの気持ちで始めた挑戦でしたが、ワインスクールのサポートにも助けられてなんとか一回で合格をすることができました。 次に挑戦すべきは上位資格である「JSAワインエキスパート・エクセレンス」だと思い、この資格は5年間待たなければならないことを知って、ワインの勉強はしばらくお預けだと少し寂しく思っていました。 しかし、ひょんなことからWSETは英語でワインが学べるということを知って、今度も大きな挑戦でしたが、WSETレベル3の英語講座に通うことに決めました。 (参考記事: WSETとは?WSETワインレベル3資格とは? ) (参考記事: ワインを英語で学ぼうと思ったきっかけと意外な発見 ) WSETレベル3を受講してよかったこと WSETレベル3を受講した良かったことは、ワインを英語で学んで、資格試験にも合格をしたことで、英語の環境でも臆せずワインについて話ができるようになっ...

WSETレベル3のテキスト購入方法とテキスト電子化のメリット

WSET英語学習 の難しさはの1つは、 テキストの記述が全て英語 であることです。 テキストが英語だと、やっぱり 内容の理解度が落ちます 。知らない単語を辞書で調べて...翻訳をして...と読み込んでいくのですが、部分的に言い回しが微妙だったり、細かいニュアンスが伝わらなかったりで、理解が難しい文章がいくつかありました。 <理解度対策は、日本語テキストの購入がおすすめ!> 理解度の問題を解決するために私がとった方法は「WSETレベル3日本語テキストの購入」でした。 ワインスクールでWSETレベル3を受ける場合、英語クラスを選択すると、英語テキストが配布されます。 しかし私はこれに加えて、日本語テキストを購入しました。ワインスクールでも購入ができるようなのですが、受講開始前に手にしておきたかったために個人的にWSETの公式ウェブサイト( https://shop.wsetglobal.com/collections/books )から購入しました。 注文から2週間ほどで手元に届いたと思います。レベル3のテキスト自体は £44.95 GBP でしたが、送料に £17.21 GBP かかり、合計費用は £62.16 GBP (8,300円程度) でした。 もう少し安く購入する方法としては、時々 メルカリ に出品されているものを購入する方法もありますが、常に売りに出されているわけではないのであまり期待できないかもしれません。 Amazonでも時々、中古品がでているのでここで検索するのも良いかもしれません。→  https://amzn.to/3YSx0xy  (Amazonへのリンクです) <情報検索にはテキストの電子化がおすすめ!> テキストが英語であることの問題がもう1つありました。それは、 知りたい情報を探すのが大変 であるということでした。 例えば、「カベルネ・ソーヴィニヨン」の産地ごとの特徴を知りたい場合、その情報は様々な章に分散されて書かれていました。醸造工程の章、ボルドーの章、アメリカの章などです。 日本語であれば、走り読みをしながらキーワードを探せばそれほど大変な作業ではありません。しかし、英語ネイティブでない私にとって、英語でこれをやるのはとても大変な作業でした。 英語テキス...

ブドウ樹の棚付けと、垣根仕立て(VSP)のメリット・デメリットの整理

 ワイン用のブドウ栽培では、多くのブドウ樹が棚付けされて管理されています。 棚付けとは、ブドウ棚を使用して毎年成長するブドウの枝葉を支持するブドウ樹の管理方法です。 ブドウ棚は下図のような、支柱と針金からなる常設の構造物を指します。 そして、ブドウの樹の棚付けの方法として最も広く使われている方法が 「垣根仕立て(VSP = Vertical Shoot Positioning)」 です。 垣根仕立てがあまりに一般的なので、個人的には、ついつい「棚付けのブドウ樹 = 垣根仕立て」と混同しがちです。 そこで整理のために、ブドウ樹の棚付けと、垣根仕立て(VSP)のメリット、デメリットをそれぞれまとめてみました。 棚付けしたブドウ畑(樹)のメリット・デメリット 棚付けの最大のメリットは、キャノピー・マネジメント(樹冠管理)が容易になることです。キャノピーとは、ブドウ樹で毎年成長する緑色の枝葉を指します(一般的に、長年にわたり固定されているコルドンは含まないと思います)。 そして、キャノピー・マネジメントのメリットとしては、「日照量」、「通気」、「機械化」の3つが挙げられます。 日照量のコントロールは、葉陰を減らすことによる日照量の最大化や、反対に葉陰を増やすことによる果実の日焼け対策が含まれます。 通気の管理は、特に雨や湿気の多い地域で重要であり、カビなどの菌類病のリスクを減らします。 また、適切なキャノピー・マネジメントにより、樹の特定の部分に果実や葉がくるようにしておくことは、畑への機械の導入を促します。これにより、作業の効率化を図ることができます。 一方で、棚付けのデメリットとしては、ブドウ棚設置のための初期費用と、それらを維持管理するための費用や手間があげられます。 ブドウ棚は、急斜面では利用できないこともデメリットの1つです。北ローヌなどの急斜面が多い畑では、ブドウ棚の代わりに支柱のみを用いた棒仕立てなどが用いられます。 (関連記事: 棒仕立て、ミストラル、混醸... ローヌ川流域北部のブドウ栽培とワイン造り ) 垣根仕立て(VSP)のメリット・デメリット 垣根仕立て(VSP)のメリットは、ブドウ樹の樹勢が一定以下の場合に、キャノピー・マネジメントがしやすいことと言われます。 したがってそのような場合には、「日照量のコントロール」、「通気の確保」、「作業の...

ソノマ・ナパ カウンティのサブリージョン(AVA)の私的な覚え方【語呂合わせ】

アメリカ、カリフォルニアの暗記の難関と言えば、ソノマ・ナパのサブリージョン(AVA)の暗記です。 正攻法で覚えると結構大変なので、ポイントを絞った覚え方を考えてみました。 (参考記事: ナパヴァレーAVAの覚え方を正攻法で考えてみる ) そのポイントとは、「 そのAVAが、ナパ、ソノマどちらに属するのか? 」ということです。 あるAVAが取り上げられて、「これはナパ、ソノマどちらのAVAでしょう?」という問題が結構頻出なので、個人的には結構つかえる覚え方ではないかと思っています。 ソノマと、ナパのAVAを五十音順に並べてみると、意外と頭文字が重ならないことに気が付きます。 「ア」と「チ」が頭文字のものは両者に含まれるので、「アレ」と「チョ」で覚えます。 重複する「ロスカーネロス」は超重要なので、これは自力で覚えます。 名前に「ソノマ」が含まれるものは、わざわざ頭文字を覚えるまでもないので、除外しています。 あとはこの頭文字を語呂合わせなどで覚えます。 例えば、下のように。 ソノマさえ覚えてしまえば、「ソノマ」と「ナパ」の2択の場合は、ソノマの頭文字に含まれていなければ自動的に「ナパ」であることがわかります。 一応、下はナパの頭文字の語呂合わせです。 (関連記事: JSAワインエキスパート試験6ヵ月(半年)集中勉強法 )

パロ・コルタド・シェリーとは?アモンティリャードとオロロソとの製法の違いを調べてみた

JSA試験、WSET試験を通して酒精強化ワインであるシェリー(Sherry)を学んできましたが、ずっと疑問に思っていたことがありました。 それは、「 パロ・コルタド・シェリーとは何なのか? 」です。 シェリーとは、スペイン・アンダルシア州カディス県ヘレス・デ・ラ・フロンテーラとその周辺地域で生産される酒精強化ワインのことで、ポート・ワイン(ポルトガル)、マデイラ・ワイン(ポルトガル)とともに、著名な酒精強化ワインと言われています。 シェリーには、フィノ(Fino)/マンサ二ーリャ(Manzanilla)、オロロソ(Oloroso)、アモンティリャード(Almontillado)、 パロ・コルタド(Palo Cortado) 、ペドロヒメネス(Pedro Ximenez)など様々な種類があります。 しかし、JSA、WSETどちらのテキストにおいても、 パロ・コルタド に関する記述 はとても少なく、製法に関する記述もなく、漠然とその特徴が書かれているだけでした。 その特徴は、 ・希少であること ・アモンティリャード(Amontillado)の香りを持つが、味はオロロソ(Oloroso)のボディとこくを持つ という2点だけです。 ずっと疑問に思っていたことを解決すべく、製法を中心にパロ・コルタドについて調べてみました。 参考にしたのは、次のサイトです: https://www.sherrynotes.com/sherry-types/palo-cortado/ https://www.sherrynotes.com/2015/background/palo-cortado-mystery/ まずは、パロ・コルタドの発祥から。パロ・コルタドは、もともとフィノとしては不適合として除外された樽からできたそうです。 <パロ・コルタドの発祥> ------------------------------------------------------------------------ ・パロ・コルタドは、もともとフィノ(Fino)の製造から偶然生まれたワインと言われている。 ・フィノシェリーでは、樽での熟成中にフロールと呼ばれる産膜酵母が発生し、フロールのもとで熟成される。しかし、フィノ樽の中には...

クリアンサ、レゼルバ、グランレゼルバとは?スペインワインの熟成規定(最低熟成期間)の私的暗記法

スペインの赤ワインのうち、最良のワインにはほぼ確実にオークを使用した熟成がされていると言われています。白ワインの大半はフレッシュで果実味が豊かなワインと言われていますが、一部のワインではオークを使った熟成が行われ、異なる風味が加えられています。 スペインのワイン法でもワインの熟成表記に関する規定が定められており、最低熟成期間の長さによって、「 クリアンサ(Crianza) 」、「 レゼルバ(Reserva) 」、「 グラン・レゼルバ(Gran Reserva) 」などのカテゴリーが規定されています。 最低熟成期間には、総熟成期間と樽熟成期間があり、総熟成期間は樽熟成期間を含めたトータルの熟成期間を示しています。 いくつかのワイン試験では、この最低熟成期間をワインの種類(赤、白・ロゼ)ごと、カテゴリーごとに覚えなければならないのですが、この数字の羅列を覚えるのはなかなか至難の業です。 そこで、個人的に考えた、このスペインワインの熟成規定の覚え方を紹介したいと思います。 1. 表を年表示にする まずは、数字を覚えやすくするために、表の単位を「月」から「年」に変換します。 まるで囲んだ部分だけ、語呂合わせなどを使って覚えます。 2. 赤ワインの「グラン・レゼルバ」の熟成期間を覚える 赤ワインのグラン・レゼルバの最低熟成期間は、偶然にもクリアンサとレゼルバの最低熟成期間を足し合わせた期間なので、簡単に覚えられます。 3. 白・ロゼワインの「クリアンサ」、「レゼルバ」の最低総熟成期間を覚える 白・ロゼワインにおいて、クリアンサ、レゼルバの最低の総熟成期間は、偶然にも赤ワインの「最低総熟成期間ー最低樽熟成期間」に一致します。これを覚えます。 4. 白・ロゼワインの「グラン・ レゼルバ」の最低総熟成期間を覚える 今までの法則で行くと、「グラン・レゼルバ」の最低の総熟成期間は3.5年が望ましいですが、 実際は4年 です。ここだけ、例外的に 0.5年だけずれる と覚えます。 5. 白・ロゼワインの 最低樽熟成期間を覚える 白・ロゼワインの最低の樽熟成期間は、全て同一の0.5年です。 赤ワインの「クリアンサ」のものと同じと覚えておくと、覚えやすいかもしれません。 最後に、この表を法則とともに覚えておくことで、暗記作業は完了です。 関連記事: スペインの「グラン・レセルバ(Gran Re...

ナパヴァレーAVA(カリフォルニア)の覚え方を正攻法で考える

 ワイン学習において、ナパヴァレーAVAの暗記は難関だと思います。 いままで語呂合わせによる覚え方などを考えてきましたが、今回は正攻法による覚え方を考えてみたいと思います。 まず、ナパヴァレーの位置ですが、ナパ郡の西部の広い範囲に位置しています。そして、ソノマ郡とソラノ郡に挟まれたやや内陸に位置しています。 東西を、ヴァカ山脈とマヤカマス山脈に挟まれているために、東のセントラルヴァレーからの暖かい空気や、太平洋からの冷たい空気から守られています。 しかし南部はサン・パブロ湾に面しているために、ここからの冷たい海風や霧の影響を受けています。また、北部の一部も山脈が少しだけ途切れているために、ソノマ郡からやってくる涼しい空気の影響もやや受けます。 さて、ここから本題のナパヴァレーのAVAに関してです。 ナパヴァレーには、この地域全体をカバーするNapa Valley AVAと、その中に16の小地域のAVAが含まれています。覚えるのが難しいAVAは、この16の小地域のAVAです。 主だったAVAは、下の図のように、山の斜面と、谷底の川の近くに、南北に並んでいます。 数あるものを覚えるための1つの方法としては、それぞれの要素をグルーピングすることだと思います。 そこで、これらのAVAを、まずは山の斜面にあるもの(緑色)と、谷間にあるもの(無色)に分けてみたいと思います。 緑色のAVAではほとんどの畑が霧の冷涼効果を受けないフォグライン(Fog line)よりも高い標高に位置しています。一方で、無色のAVAの畑は霧の影響を受けるフォグラインよりも標高の低い場所に位置しています。 そして、次にサン・パブロ湾からの冷たい風と霧の影響を受ける度合によって、谷間のAVAを3つのグループに分けようと思います。南に位置するAVAほどその影響は大きく、北に位置するAVAほどその影響は小さくなります。 下図の青い地域は湾からの影響を大きく受け涼しい地域であり、赤い地域は湾からの影響はほとんどなく暖かい地域です。そして黄色はその中間くらいです。 谷間の南部のAVA まずは、谷間のAVAのうち、もっともサン・パブロ湾に近い地域にある3つのAVAです。 ・ロス・カーネロス(Los Carneros) ・クームズヴィル(Coombsville) ・オーク・ノール・ディストリクト(Oak Kn...

ワイン名称に出てくるフランス語の「Côte」と「Coteaux」の違いとは?

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