以前の記事「ワインをブレンドする3つの目的」で醸造工程においてワインをブレンドする目的を説明しましたが実は目的は3つだけではありません。
他にもいくつか理由があるので、記事をアップデートしようと思います。
前回は目的として、「バランス (Balance)」、「一貫性 (Consistency)」、「スタイル (Style)」をあげましたが、それ以外にも「複雑性(Complexity)」、「欠陥の最小化(Minimize faults)」、「量(Volume)」、「価格(Price)」の4つも目的として挙げられます。
個人的な覚え方は、頭文字の「B C S C M V P」を合わせて、
Because she is MVP. (BCS, C is MVP)。
ブレンドの主なタイミングは、「瓶詰め前」や「熟成前」ですが、醸造工程のどの段階でも起こりうるそうです。シャンパーニュなどの瓶内二次発酵を伴うスパークリングワインでは、「二次発酵前」にブレンドが行われます(澱抜きを除いては、基本的に封を開けることなくそのまま出荷されるので)。
ブレンドのパターンとしては次のようなものが含まれます:
・異なるブドウ品種のブレンド (e.g. ボルドーブレンドなど)
・異なる畑で栽培されたブドウのブレンド (e.g. 広域アペラシオンなど)
・異なる作り手によるワインのブレンド (e.g. ネゴシアンが複数の生産者のワインをブレンドして販売する場合など)
・異なる収穫年(ヴィンテージ)のワインのブレンド (e.g. NVシャンパーニュなど)
・異なる醸造工程を経たワインのブレンド (e.g. ワインの一部だけ新樽熟成される場合など)
・運送上の理由で異なる容器に入れられたワインのブレンド