マスト(ブドウ果汁や果肉、果皮などの混合物)の発酵温度によって出来上がるワインにどのような特徴の違いが出るのかをまとめてみました。 まず発酵温度についてですが、白ワインと赤ワインでは、低温、高温と言われる発酵温度は異なります。 一般に、白ワインの方が赤ワインに比べて低い温度で発酵されます。 低温での発酵の特徴 低温での発酵の特徴は、フレッシュでフルーティーな香りが生成・保持されやすいこと、また、ブドウからの果汁以外の成分の抽出度合いが低いことです。 それにより、出来上がるワインはフレッシュで果実味があり口当たりの良いものになると言われています。 しかし一方で、長期熟成に必要な果実の香りの凝縮度や、骨格となるタンニンや酸味が十分に抽出されないために、早々に出荷されて消費されることを目的とした早飲みタイプのワインになりやすいと言われています。 ちなみに白ワインの発酵温度が赤ワインよりも低い理由は、白ワインにとってフレッシュでフルーティーな香りはより重要で、赤ワインのようにタンニンの抽出を必要としていないことにあるようです。 高温での発酵の特徴 高温での発酵の特徴は、ブドウの果皮などからの抽出度合いが高まるために、果実の香りの凝縮度や、骨格となるタンニンなどの成分が果汁内に多く抽出されることです。 一方で、揮発性のエステルなどの成分が失われてしまうことで、フレッシュでフルーティな香りが失われてしまうとも言われています。 このような発酵の特徴から、高温で発酵された場合には、より長期熟成に向いたワインが出来上がると言われています。 <了>
ボルドーには、いくつか有名な格付けが存在します。
メドック地区、ソーテルヌ地区、グラーヴ地区、サンテミリオン地区にはそれぞれ個別の格付けが存在し、優良生産者(シャトー)は格付けワインとして認定されています。
普段は、格付けのリストを眺めるのみですが、それぞれの格付けが、どの地域をカバーしているのかを見ると、より格付けに対する理解が深まると思います。
特に、最も有名な「1855年の格付け」は、対象地域がメドックだけだと思っていたら、ソーテルヌも含まれていたりと、個人的には少しわかりづらいと思いました。
また、有名なワイン産地の中では、ポムロールにはまだ格付けは存在していません。
あとは、それぞれの地域で、どんな種類のワイン(赤、白、貴腐など)が格付け対象なのかも、重要なポイントかもしれません。