ワイン資格の勉強を始めてから5年目になりますが、テイスティング練習を通して様々なワインを味わってきました。
始めのうちはワインスクールに通って用意されているワインを味わうだけでしたが、最近は、自分でワインを選んでワインを味わうようになりました。しかし、私にとってのワインはあくまでも趣味なので、それほど高いワインは買えません。そのため私が選ぶ商品は、あるテーマに沿ったワインの中で、最も価格の安い部類のものがほとんどです。
しかし、そんなワインの中でも、時々、「とてもおいしい!」と驚くワインに出会います。そんな、ワイン受験生が出会った、おすすめのワインを紹介したいと思います。
今回のワインは「シャトー・ブスコー・レ・シェーヌ・ド・ブスコー・ブラン (Le
Chenes de Bouscaut Blanc) 2015」です。
これは、「樽香のきいたボルドー・ブラン」を探している中で見つけたワインです。
このワインは、ボルドーのグラーヴ地区の(赤・白ワインの両方ともに)格付けシャトーに選ばれている「シャトー・ブスコー(Chateau Bouscaut)」のセカンドワインです。さらに2015年はボルドーのグレートヴィンテージと言われています。
正直私はこのワインに出会うまで、ボルドーブランを美味しいと思ったことがありませんでした。それまで私がボルドーブランに持っていたイメージは、「ソーヴィニヨンブランから酸味やフレッシュさを奪った中途半端な味のワイン」という印象でした。
しかし、このワインは違いました。確かにロワールのようなフレッシュさを楽しむワインではありません。しかし、しっかりとした果実味に樽香の甘い香りが加えられ、それほど目立ちはしませんが高いレベルの酸味と調和して、なんとも言えないバランスを保っています。後味として樽由来の苦みがやや感じられますが、これもしっかりとしたボディと果実味と調和をしている印象です。
個人的な印象なのですが、いわゆるソーヴィニヨンブランらしさを生かしたフレッシュなワインと言うよりは、樽醸造や樽熟成、バトナージュなどの醸造手法を用いて、品種本来の香りに追加の香りや質感を加えた、高度な醸造技術を持つフランスらしいワインです。よりニュートラルな香りや風味を持つセミヨン種が60%を占めているために、醸造工程由来の香りが品種由来の香りとぶつからないのだと思います。
ネットショップで3000円ほどで購入をしましたが、ぺサックレオニャンAOCのワインで、新樽が使われているワインとしては、とてもコスパの良いワインだと思いました。もともとセカンドワインはコスパが良いと言われていますが、まさにその通りだと思いました。
ボルドーブランを美味しいと感じたことがなければ、是非おすすめの1本です。