ソーヴィニヨン・ブランから造られる白ワインが有名な地域です。
実際に、栽培されているブドウの8割近くがソーヴィニヨン・ブランであるようです。
それに続いて、ピノ・ノワールが2割程度生産されています。
ほとんどの白ワインは、ソーヴィニヨン・ブランから、赤ワインはピノ・ノワールから造られています。
この地区のAOCは、付近を流れる2つの川の流域に集中しています。1つはロワール川、もう1つは、トゥール付近でロワール川と合流するシェール川です。
この地域で最も重要なAOCは、「サンセールAOC」と「プイイ・フュメAOC」の2つです。実際にこの2つのAOCは、サントル・ニヴェルネ地区で製造されるワインの多くの割合を占めています。特に、サンセールAOCは、この地区で最大のAOCです。
さて、AOCの覚え方についてですが、この地区はあまりAOCの数が多くないために、まとめて語呂合わせを考えてみました。
語呂合わせではAOCは南から北に向かって並べられています。
最後に、各AOCの説明です:
サンセール(Sancerre)AOC
・白ワイン(ソーヴィニヨンブラン)、赤ワイン、ロゼワイン(ともにピノノワール)のAOC
・サントルニヴェルネ最大のAOC
・畑はロワール川沿いの急斜面
・グレープフルーツやグーズベリーの中程度強さの香りを持ち、酸味の強い白ワインを造る
・ワインの品質は幅広い(中程度から非常に品質が高いものまで)
・カイヨット(Caillottes)、テール・ブランシュ(Terre Blanches)、シレックス(Silex)の3種類の土壌を持つ
・カイヨットは石灰を多く含む浅い土壌、テールブランシュは石灰と粘土の混合、シレックスは石英を含む土壌。
・カイヨットは早飲みの香りの強いワイン、テールブランシュは最も骨格があり長期熟成向きのワイン、シレックスはミネラル感のあるスモーキーなワインを造る
プイイ・フュメ(Pouilly-Fumé)AOC
・白ワイン(ソーヴィニヨンブラン)のみのAOC
・サンセールの白ワインに似たスタイルだが、香りはやや弱く、少しまろやかなスタイル
・サンセールに似た土壌だが、サンセールほど急な斜面ではない
ルイイ(Reuilly)AOC
・白ワイン(ソーヴィニヨンブラン)、赤ワイン(ピノノワール)、ロゼ(ピノノワール+ピノグリ)のAOC
カンシー(Quincy)AOC
・白ワイン(ソーヴィニヨンブラン+ソーヴィニヨングリ)のみのAOC
ムヌトゥー・サロン(Menetou-Salon)AOC
・白ワイン(ソーヴィニヨンブラン)、赤ワイン、ロゼワイン(ピノノワール)のみのAOC
・サンセールの西に位置するが、畑はよりなだらかな斜面にある
プイイ・シュール・ロワール(Pouilly-sur-Loire)AOC
シャトー・デュ・ジェノワ(Coteaux du Giennois)AOC
シャトーメイヤン(Chateaumeillant)AOC