今回は、以前の記事(記事:WSET Diploma D1受講の感想① ~オンライン受講の流れ~)で紹介をした「論述課題」に関してです。
論述課題はある与えられたテーマについて、自分やグループの考えを文章にまとめる課題です。
オンラインプラットフォームにアップロードをして回答を提出をする形式なのですが、担当講師だけではなく他の参加者全員からも参照が可能なので、提出をするのにかなりのプレッシャーがかかります。
また、以前の記事で紹介をした「クイズ」とは異なり、課題の回答がそのままテキストブックに書かれていることはまずありません。
テキストブックに書かれている情報だけでは足りないことも多々あったので、それ以外の情報ソースのリサーチをする必要もありました。私が主に利用をしたリソースは、時間・費用対効果を考えて主に無料のオンラインのリソースでした。例えば、各国や各地域のワイン生産者団体のウェブサイトであったり、無料でアクセスのできる業界ニュースサイトなどです。
課題の中には文字数が指定されているものもあり、おおよそ数百語から千語を超えて文章にまとめるものが多かったと思います。
このような「他者から見られるプレッシャー」、「テキストブックの内容を踏まえて追加の調査が必要」、「記述する文章のボリュームが多い」という性質から、論述課題はいつも最後に後回しでした。
論述課題は最も仕上げるのが難しい課題でしたが、その反面、自分の考えを英語の長文にまとめるという部分は資格認定試験に近い形式だったので、最も試験対策として役立つ課題だと思いました。
グループ論述課題
ここまでの感想は主に「個人論述課題」についてのものでしたが、「グループ論述課題」についてはさらに大変なことがありました。
それは、面識のない世界各国の参加者とディスカッションをして、課題に対する回答を作り上げなければならないということでした。
例えば、私の所属したグループに10人ほどのメンバーが割り振られていたのですが、イギリス人やイタリア人、オランダ人、中国人、日本人など様々な国から参加をしているメンバーでした。
言語ゾーンやタイムゾーンも全く考慮されない構成だったので、ディスカッションすらなかなか始まらない状況でした。
結局、最初の週は英語の流暢なイギリス人の呼びかけで半数ほどの5~6名で課題に取り組むことになりました。残りの半数程度は結局最後までグループ課題に参加をすることはありませんでした。(ちなみにどの課題についても提出は必須ではありません。認定試験に受かりさえすればDiploma認定はもらえるのです!)
ヨーロッパ圏とアジア圏の都合の合いそうな平日夜にZOOMを使って2時間ほどのディスカッションを行って、作業の割り振りを決めました。課題にはたまたま参加人数と同じくらいの5~6問の問題が含まれていたので、その質問ごとに各自が個別に資料を作成して、最後にイギリス人が資料を1つにまとめてくれる計画となりました。
何とか最初の1~2週の課題は乗り越えました。
しかし、ZOOMミーティングの調整から作業の割り振りまで非常に時間がかかる反面、ワインについて学べることはその時間に見合うものではありませんでした。
そのため徐々にこのようなZOOMを使った合議での共同作業は行われなくなってしまい、各自が早い者勝ちで自分の作業範囲を宣言して課題の一部の回答だけを作成し、残りは他の参加者に託すという流れになっていきました。
これはのちに誰かから聞いた噂なのですが、オンラインプログラムは特にオンライン用に作られたものではなく、イギリスの現地でクラスルームで行われているプログラムをそのまま転用したものであったようです。
そのため、クラスルームで出会った現地の受講者動詞が共同作業を行うにはやりやすい内容ですが、時間や空間を隔てた受講者動詞が行うにはかなり難易度が高いものであったようです。
グループ論述課題は調整作業に本当に無駄な時間がかかってしまうので、全て個別課題に作り替えて欲しいと個人的には思いました。