ピクプール(Piquepoul)というブドウ品種について調べてみました。
この品種は、主にフランスのローヌ渓谷や、ラングドック地方、また、スペインのカタルーニャで栽培されているワイン用ブドウ品種です。萌芽が遅く、ウドンコ病の影響を受けやすい品種です。
ピクプールには果皮の色が異なる「ピクプール・ノワール」、「ピクプール・ブラン」、「ピクプール・グリ」の3種類があります。
ラングドック地方では長い歴史があり、最も古い土着品種の1つのようです。ここでは、ブレンドワインとヴァラエタルワインの両方に使われています。特に、ピクプール・ノワールから生産される赤ワインは、アルコール度数が高く、香りが豊かですが、非常に色が薄いため、ブレンドに使われることが多いようです。
ローヌ渓谷では、ピクプール・ノワール、ピクプール・ブランがシャトーヌフ・デュ・パプAOCのブレンド品種として許可されています。また、広域のコート・デュ・ローヌAOCにも使われています。
ピクプール・ノワール、ピクプール・ブラン、ピクプール・グリのうち、最もよく知られているものは「ピクプール・ブラン」であり、栽培面積は増加傾向にあるようです。
フランスだけではなく、ピクプール・ブランはカリフォルニア州ソノマやオーストラリアでも栽培がされているようです。
ピクプール・ド・ピネ(Picpoul de Pinet)AOC
ピクプールを使った最も有名なワインの1つはラングドック地方の「ピクプール・ド・ピネ(Picpoul de Pinet)AOC」だと思います。
このワインは、その名が表す通り、ピクプール品種から造られており「ピクプール・ブラン」100%の白ワインです。しかし、品種(Piquepoul)とワイン名(Picpoul)で「ピクプール」のスペルが若干異なります。
この地域では、ピクプールはもともと主にベルモットのベースワインとして利用されていましたが、醸造技術の発展により、フルーティーなヴァラエタルワインとして造られるようになりました。
ピクプール・ブランは、温暖な気候にあっても成熟時に高い酸味を保持することができ、ピクプール・ド・ピネAOCワインは、高いレベルの酸味を持つことが特徴です。
レモンや花の香りを持つ、ミディアムボディの辛口ワインとして造られます。
下のような特徴的なボトルで売られています。