今回のテーマは、ブルゴーニュの「コート・ド・ニュイ(Côtes de Nuits)」地区にある「 フラジェ・エシェゾー(Flagey-Echézeaux) 」村です。 場所は下の地図のように、モレ・サン・ドニ村、ヴージョ村、ヴォーヌ・ロマネ村の間に挟まれています。 コート・ド・ニュイの村名のワインが認められている他の村と比べると、特にそれほど小さい村でもありません。ヴージョ村やヴォーヌ・ロマネ村の方がよっぽど面積は小さめです。 しかし、このフラジェ・エシェゾー村ではその名を冠したAOCのワインを造ることは許されていません。つまり、「A.O.C. Flagey-Echézeaux」という名のワインは存在しません。 その代わり、この村で栽培されたブドウから村名を冠したワインを造る場合、全て「A.O.C. Vosne-Romanée」という隣の村の名前を冠したワインとして造られます。 なぜ、フラジェ・エシェゾー(Flagey-Echézeaux) には村名のワインが無いのでしょうか?少し疑問に思って、フラジェ・エシェゾーのブドウ畑について調べてみました。 まず、フラジェ・エシェゾーのブドウ畑の場所ですが、村名以上のワインを造ることのできるブドウ畑は、村の西側に局地化しているようです。村の中心地は、点線の楕円の部分に固まっているので、場所としては村の外れにあるようです。 この村の西側に局地化した畑のうち、大部分を占める畑は、特級畑である「エシェゾー(Echézeaux)」と「グラン・エシェゾー(Grands-Echézeaux)」です。 これら2つのグランクリュ畑から造られるブドウからは、唯一、フラジェ・エシェゾー村のアイデンティティの感じられる、「A.O.C. Echézeaux」と「A.O.C. Grands-Echézeaux」のワインが造られます。 残りの畑は、プルミエ・クリュ畑と村名ワイン畑となりますが、これらの畑で造られるワインはそれぞれ「A.O.C. Vosne-Romanée Premier Cru」と「A.O.C. Vosne-Romanée」となり、フラジェ・エシェゾー村の名前が使われることはありません。 それでは、ここでヴォーヌ・ロマネ村のブドウ畑の分布を見てみたいと思います。 これを見ると、ヴォーヌ・ロマネ村のブドウ畑は、フラジ...
ブドウに含まれる主な酸は、「リンゴ酸」「酒石酸」「クエン酸」の3つです。
そのうち「リンゴ酸」「酒石酸」の2つでブドウの持つ酸の90%を占め、クエン酸は酒石酸の約20分の1と少量しか含まれません。
リンゴ酸は英語で、「malic acid」。
「malic」は、ラテン語でリンゴを表す「malus」に由来する言葉で、また英語では「Malus」はリンゴ属を表します。
リンゴ酸という名前は、この酸が最初にリンゴから見つかったことに由来するそうです。
リンゴ酸は非常にシャープな酸味を持ちますが、マロラクティック発酵(malo-lactic fermentation)を経ることで、より酸味の弱い乳酸に変えられます。
リンゴ酸はブドウのエネルギー源として消費されるため、その量はブドウが成熟するにつれて減るようです。
一方、酒石酸は英語で、「tartaric acid」。
英語で「tartar」は酒石を意味します
ワインの樽に沈殿としてたまる酒石がその名前の由来のようです。
酒石酸はブドウで多く見つかりますが、それ以外にもバナナや柑橘類などのフルーツにも含まれるそうです。
酒石酸は糖の合成の副産物として生成されるため、ブドウが成熟するにつれてその割合は増えるようです。
酒石酸は、ほとんどの最終製品としてのワインで見つかる主要な酸となります。
クエン酸は英語で、「citric acid」。
柑橘類(citrus)に多く含まれる酸のためにこの名前が付いたようです。
ちなみに、クエンとは漢字で書くと「枸櫞」。枸櫞とはミカン科ミカン属の常緑低木樹のことのようです。
資格試験でもブドウ由来を問われることがありますが、このうち要注意なのは「酒石酸(tartaric acid)」です。
「リンゴ酸(malic acid)」と「クエン酸citric acid」はフルーツの名前に由来するので、ブドウに含まれることは何となく想像できるのですが、「酒石酸」はついつい醸造過程で生成される酸と勘違いしてしまいそうです。
そのうち「リンゴ酸」「酒石酸」の2つでブドウの持つ酸の90%を占め、クエン酸は酒石酸の約20分の1と少量しか含まれません。
リンゴ酸は英語で、「malic acid」。
「malic」は、ラテン語でリンゴを表す「malus」に由来する言葉で、また英語では「Malus」はリンゴ属を表します。
リンゴ酸という名前は、この酸が最初にリンゴから見つかったことに由来するそうです。
リンゴ酸は非常にシャープな酸味を持ちますが、マロラクティック発酵(malo-lactic fermentation)を経ることで、より酸味の弱い乳酸に変えられます。
リンゴ酸はブドウのエネルギー源として消費されるため、その量はブドウが成熟するにつれて減るようです。
一方、酒石酸は英語で、「tartaric acid」。
英語で「tartar」は酒石を意味します
ワインの樽に沈殿としてたまる酒石がその名前の由来のようです。
酒石酸はブドウで多く見つかりますが、それ以外にもバナナや柑橘類などのフルーツにも含まれるそうです。
酒石酸は糖の合成の副産物として生成されるため、ブドウが成熟するにつれてその割合は増えるようです。
酒石酸は、ほとんどの最終製品としてのワインで見つかる主要な酸となります。
クエン酸は英語で、「citric acid」。
柑橘類(citrus)に多く含まれる酸のためにこの名前が付いたようです。
ちなみに、クエンとは漢字で書くと「枸櫞」。枸櫞とはミカン科ミカン属の常緑低木樹のことのようです。
資格試験でもブドウ由来を問われることがありますが、このうち要注意なのは「酒石酸(tartaric acid)」です。
「リンゴ酸(malic acid)」と「クエン酸citric acid」はフルーツの名前に由来するので、ブドウに含まれることは何となく想像できるのですが、「酒石酸」はついつい醸造過程で生成される酸と勘違いしてしまいそうです。