マスト(ブドウ果汁や果肉、果皮などの混合物)の発酵温度によって出来上がるワインにどのような特徴の違いが出るのかをまとめてみました。 まず発酵温度についてですが、白ワインと赤ワインでは、低温、高温と言われる発酵温度は異なります。 一般に、白ワインの方が赤ワインに比べて低い温度で発酵されます。 低温での発酵の特徴 低温での発酵の特徴は、フレッシュでフルーティーな香りが生成・保持されやすいこと、また、ブドウからの果汁以外の成分の抽出度合いが低いことです。 それにより、出来上がるワインはフレッシュで果実味があり口当たりの良いものになると言われています。 しかし一方で、長期熟成に必要な果実の香りの凝縮度や、骨格となるタンニンや酸味が十分に抽出されないために、早々に出荷されて消費されることを目的とした早飲みタイプのワインになりやすいと言われています。 ちなみに白ワインの発酵温度が赤ワインよりも低い理由は、白ワインにとってフレッシュでフルーティーな香りはより重要で、赤ワインのようにタンニンの抽出を必要としていないことにあるようです。 高温での発酵の特徴 高温での発酵の特徴は、ブドウの果皮などからの抽出度合いが高まるために、果実の香りの凝縮度や、骨格となるタンニンなどの成分が果汁内に多く抽出されることです。 一方で、揮発性のエステルなどの成分が失われてしまうことで、フレッシュでフルーティな香りが失われてしまうとも言われています。 このような発酵の特徴から、高温で発酵された場合には、より長期熟成に向いたワインが出来上がると言われています。 <了>
ブドウに含まれる主な酸は、「リンゴ酸」「酒石酸」「クエン酸」の3つです。
そのうち「リンゴ酸」「酒石酸」の2つでブドウの持つ酸の90%を占め、クエン酸は酒石酸の約20分の1と少量しか含まれません。
リンゴ酸は英語で、「malic acid」。
「malic」は、ラテン語でリンゴを表す「malus」に由来する言葉で、また英語では「Malus」はリンゴ属を表します。
リンゴ酸という名前は、この酸が最初にリンゴから見つかったことに由来するそうです。
リンゴ酸は非常にシャープな酸味を持ちますが、マロラクティック発酵(malo-lactic fermentation)を経ることで、より酸味の弱い乳酸に変えられます。
リンゴ酸はブドウのエネルギー源として消費されるため、その量はブドウが成熟するにつれて減るようです。
一方、酒石酸は英語で、「tartaric acid」。
英語で「tartar」は酒石を意味します
ワインの樽に沈殿としてたまる酒石がその名前の由来のようです。
酒石酸はブドウで多く見つかりますが、それ以外にもバナナや柑橘類などのフルーツにも含まれるそうです。
酒石酸は糖の合成の副産物として生成されるため、ブドウが成熟するにつれてその割合は増えるようです。
酒石酸は、ほとんどの最終製品としてのワインで見つかる主要な酸となります。
クエン酸は英語で、「citric acid」。
柑橘類(citrus)に多く含まれる酸のためにこの名前が付いたようです。
ちなみに、クエンとは漢字で書くと「枸櫞」。枸櫞とはミカン科ミカン属の常緑低木樹のことのようです。
資格試験でもブドウ由来を問われることがありますが、このうち要注意なのは「酒石酸(tartaric acid)」です。
「リンゴ酸(malic acid)」と「クエン酸citric acid」はフルーツの名前に由来するので、ブドウに含まれることは何となく想像できるのですが、「酒石酸」はついつい醸造過程で生成される酸と勘違いしてしまいそうです。
そのうち「リンゴ酸」「酒石酸」の2つでブドウの持つ酸の90%を占め、クエン酸は酒石酸の約20分の1と少量しか含まれません。
リンゴ酸は英語で、「malic acid」。
「malic」は、ラテン語でリンゴを表す「malus」に由来する言葉で、また英語では「Malus」はリンゴ属を表します。
リンゴ酸という名前は、この酸が最初にリンゴから見つかったことに由来するそうです。
リンゴ酸は非常にシャープな酸味を持ちますが、マロラクティック発酵(malo-lactic fermentation)を経ることで、より酸味の弱い乳酸に変えられます。
リンゴ酸はブドウのエネルギー源として消費されるため、その量はブドウが成熟するにつれて減るようです。
一方、酒石酸は英語で、「tartaric acid」。
英語で「tartar」は酒石を意味します
ワインの樽に沈殿としてたまる酒石がその名前の由来のようです。
酒石酸はブドウで多く見つかりますが、それ以外にもバナナや柑橘類などのフルーツにも含まれるそうです。
酒石酸は糖の合成の副産物として生成されるため、ブドウが成熟するにつれてその割合は増えるようです。
酒石酸は、ほとんどの最終製品としてのワインで見つかる主要な酸となります。
クエン酸は英語で、「citric acid」。
柑橘類(citrus)に多く含まれる酸のためにこの名前が付いたようです。
ちなみに、クエンとは漢字で書くと「枸櫞」。枸櫞とはミカン科ミカン属の常緑低木樹のことのようです。
資格試験でもブドウ由来を問われることがありますが、このうち要注意なのは「酒石酸(tartaric acid)」です。
「リンゴ酸(malic acid)」と「クエン酸citric acid」はフルーツの名前に由来するので、ブドウに含まれることは何となく想像できるのですが、「酒石酸」はついつい醸造過程で生成される酸と勘違いしてしまいそうです。