タイトルの通り、ワインの名称に出てくる 「Côte」 と 「Coteaux」 は非常に紛らわしい言葉です。 両者ともに丘陵地や斜面を表す言葉ですが、「Côte」は 「コート」 、「Coteaux」は 「コトー」 と表記されることが多いようです。 「Côte」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Côtes du Rhône (コート・デュ・ローヌ) ・Côtes de Provence (コート・ド・プロヴァンス) 一方で、 「Coteaux」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Coteaux Champenois (コトー・シャンプノワ) ・Coteaux Bourguignons (コトー・ブルギニヨン) この2つの言葉の違いを調べてみましたが、どうやら 「Côte」 の方が狭い、特定の丘陵地・斜面を表し、 「Coteaux」 は比較的広い地域を表し、複数の丘陵地・斜面を表すことが多いようです。 例えば、 「Côtes du Rhône 」 はローヌ川沿いにある斜面という特定の地域のブドウ畑から造られたワインを示しています。一方で、 「Coteaux Champenois」 は、シャンパーニュ地方にある広範囲の数々の丘陵地から造られたワインを指しているようです。 詳しいことはそこまでよくわかりませんが、 ・「Côte」 → 狭い、特定のエリア ・「Coteaux」 → 広い、包括的なエリア のような使われ方のようです。 ちなみに、プロヴァンス地方のロゼワインのAOCでは、広さにそんなに違いがないにも関わらず「Côte」と「Coteaux」 の名が付くAOCが入り混じっています。 「Côte」と「Coteaux」 のどちらが含まれるのかは、必ずしも広さだけでは決まらないようです。 <了>
今回の単語は「moderate」。
<気候などが>温和な
〈~を〉和らげる
特にブドウ栽培に関連する文章で目にします。
1つ目の用法は形容詞として。気候や、ワインの特徴を表す言葉として利用ができます。
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moderate (形容詞)
適度な、中程度の
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<例文>
Bordeaux has a moderate maritime climate that benefits from the effect of the Gulf Stream.
ボルドーはメキシコ湾の影響の恩恵を受ける温和な海洋性気候である。
The climate is warm with moderate rainfall.
気候は温暖で、降雨量は中程度である。
The best wines have a deep ruby colour with high levels of smooth tannins, low to moderate acidity.
最良のワインは濃いルビー色をしていて、滑らかなタンニンを多く含み、酸味は低から中程度である。
2つ目は動詞としての用法です。ブドウ栽培地の中には、海や川、標高、地形などの影響によって、本来はブドウ栽培に向かないような気候でもブドウ栽培を行うことができる地域がたくさんあります。この単語はそのような地域を説明する文章でよく見られます。
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moderate (他動詞)
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<例文>
Many of the vineyards are moderated by the influence of the sea or altitude, depending on their location
多くのブドウ畑は、場所によって海洋または標高の影響を受けて穏やかな気候になる。
However, the summer temperatures can be moderated by the cool nights of high altitude sites.
しかし、高知であるために夏の気温は夜間の涼しさによって緩和されることがある。