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ワイン名称に出てくるフランス語の「Côte」と「Coteaux」の違いとは?

 タイトルの通り、ワインの名称に出てくる 「Côte」 と 「Coteaux」 は非常に紛らわしい言葉です。 両者ともに丘陵地や斜面を表す言葉ですが、「Côte」は 「コート」 、「Coteaux」は 「コトー」 と表記されることが多いようです。 「Côte」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Côtes du Rhône (コート・デュ・ローヌ) ・Côtes de Provence (コート・ド・プロヴァンス) 一方で、 「Coteaux」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Coteaux Champenois (コトー・シャンプノワ) ・Coteaux Bourguignons (コトー・ブルギニヨン) この2つの言葉の違いを調べてみましたが、どうやら 「Côte」 の方が狭い、特定の丘陵地・斜面を表し、 「Coteaux」 は比較的広い地域を表し、複数の丘陵地・斜面を表すことが多いようです。 例えば、 「Côtes du Rhône 」 はローヌ川沿いにある斜面という特定の地域のブドウ畑から造られたワインを示しています。一方で、 「Coteaux Champenois」 は、シャンパーニュ地方にある広範囲の数々の丘陵地から造られたワインを指しているようです。 詳しいことはそこまでよくわかりませんが、 ・「Côte」 → 狭い、特定のエリア ・「Coteaux」 → 広い、包括的なエリア のような使われ方のようです。 ちなみに、プロヴァンス地方のロゼワインのAOCでは、広さにそんなに違いがないにも関わらず「Côte」と「Coteaux」 の名が付くAOCが入り混じっています。 「Côte」と「Coteaux」 のどちらが含まれるのかは、必ずしも広さだけでは決まらないようです。 <了>

ullage の意味|英語ワイン書籍に出てくる英単語

「 ullage = (ワイン容器などの)目減り 」です。 ワインをオーク樽などを使って熟成すると、ワインの水分はオーク樽の隙間を通って少しずつ蒸発します。そして、蒸発によるワインの目減りによって、オーク樽の上部にはスペースができます。 このワインと容器上部に出来上がったヘッドスペースは「ullage」と呼ばれます。 発音をカタカナで書くと「アレージ」に近いようです。 この「ullage」には空気、そして酸素が含まれるために、ワインの酸化熟成は進みます。 ワインの酸化のスピードを遅めたい場合には、「ullage」をなくすためにこまめにワインをつぎ足して、樽内部を全てワインで満たします。 ----------------------------------------------------------------------- 使用例: Oak barrels need to be topped up with wine to avoid ullage . (目減りをなくすために、オーク樽にワインをつぎ足す必要がある) ----------------------------------------------------------------------- ullageは不可算名詞なので、冠詞は不要です。

residual sugar の意味|英語ワイン書籍に出てくる英単語

「 residual sugar = 残糖/残留糖分 」です。 意味は、ワインに残された糖分のことです。残糖はワインに甘味を与えます。 多くのワインにおいて、ワインがどの程度の残糖を持つのかは、アルコール発酵工程に依存します。 アルコール発酵は、ブドウ果汁の糖分をアルコールと二酸化炭素に変える工程です。 辛口ワインは一般に、ほぼすべての糖分がアルコールに変えられるために、出来上がったワインにはほとんど残糖はありません。 しかし、甘口ワインの場合は、アルコール発酵は途中で止められるか、糖分の多さによって自然に止まってしまうために、ワイン中の残糖量は多くなります。 ワインの甘味を表す用語としては、「dry(辛口)」、「off-dry(オフドライ)」、「medium-dry(半辛口)」、「medium-sweet(半甘口)」、「sweet(甘口)」などの用語が使われますが、「off-dry(オフドライ)」以上のワインは舌で検知できるレベルの残糖を持っていると言われています。 英語で残糖を含むワイン(例えば、オフドライのアルザスのリースリングなど)を表現したい場合、 This wine is sweet. と言うと、強い甘味を持つ「甘口ワイン(デザートワイン)」と勘違いされてしまうため、 This wine has residual sugar. と言った方が、正確に意味が伝わると思います。 residual sugarは不可算名詞なので、冠詞は付きません。

ワイン関連書籍にも電子化の波が...

JSAソムリエ・ワインエキスパート資格、WSET資格の学習をしているときに、常に不満に思っていたことがありました。 それは、紙の書籍が多すぎるということ! ワインスクールのある日は、仕事関連の荷物に、ワイン関連の書籍を持っていくのが本当に億劫でした。 私の毎週のルーティンワークは、JSAでもWSETでもテキストをコツコツ電子化していくことでした。 (参考記事: WSETレベル3のテキスト購入方法とテキスト電子化のメリット ) しかし今、確実にワイン関連書籍にも電子化の波が来ています。 例えば、JSAの教本はオンライン版の購入ができるようになりました。 https://www.sommelier.jp/products/index.html WSETオンラインコースも、今はテキストはオンラインダウンロードの方向にするんでいるようです。ディプロマ(diploma)のテキストは現在、オンラインダウンロードのようです。 そして、WSETで紹介される参考書も徐々に電子版で購入できるものが増えています。 これらは「kindle」での閲覧が可能です。 各書籍に関する感想は、また別の機会に書いていきたいと思いますが、ワイン学習者にとっては学習方法の選択肢が増えることはありがたいことです。

良いワインの条件とは?WSETのBLIC

ワインの 「品質レベル」 を学ぶことは、WSETのカリキュラムに従ってワインを学ぶ醍醐味の1つだと思います。 「品質レベル」 とは、その ワインの品質の高さ です。つまり、良いワインなのか、そうではないワインなのかということです。 WSETには「品質レベル」を評価する考え方として、「BLIC」という方法があるそうです。 BLICとは、Balance(バランス), Length(余韻), Intensity(凝縮度), Complexity(複雑さ)の頭文字です。 一般に、 これら4つの評価基準を全て満たしているワインは「素晴らしい(outstanding)」ワイン、3つを満たすものは「非常に良い(very good)」ワイン、2つを満たすものは「良い(good)」ワイン、1つしか満たさないものは「妥当な(acceptable)」ワインと言われるようです。そして、1つも満たさないものは「悪い(poor)」ワインです。 (※これは1つのガイドラインであって、必ずしもこの点数だけで厳密にはこの点数だけでワインの評価はできないそうです) 私もWSETを通してこの考え方を学びましたが、「なるほど!便利!わかりやすい!」と思いました。 しかし、実際にそれを実践しようとするとなかなかわかりにくかった部分もあったので、個人的な感想を紹介したいと思います。 Balance まず1つめは、4つの評価基準のうち、もっとも基本的な基準の 「バランス」 です。この「バランス」を満たしていない場合、ほとんどのワインは「悪い」ワインとみなされてしまいます。 バランスとは、例えば、次のようなポイントで評価がされるようです。 ・(果実味+糖分) vs (酸味+タンニン)はバランスがとれているか? ・甘味、酸味、タンニン、アルコールのいずれかが突出していないか? ・オークの香りが突出していないか? WSETをやり始めたころは、何が「正しいバランスなのか?」を判断することがとても大変でした。それはWSETを始めるまでに、あまりワインの品質について考えることがなかったからです。 しかし、いくつもテイスティングを重ねて、良いワインと言われるものをいくつか味わって、なんとなく「バランス」というものがわかってきたような気がしました。 多くのワインがバランスを満たしていると思うのですが、個人的には... ・寒い地...

Kuehn Pinot Gris Grand Cru Mambourg 2015 : 最近飲んでおいしかったワイン

キューン ピノ・グリ グラン・クリュ マンブール 2015(Kuehn Pinot Gris Grand Cru Mambourg 2015) です。 フランスはアルザスのブランクリュ畑のピノ・グリです。 ワインショップで3000円程度で購入しました。 比較的古めのヴィンテージで、グランクリュのワインが3000円というところに惹かれて購入しました。 熟成を経ているので、熟成香が造られていることが期待できます。 【購入のポイント】 ・アルザスのピノグリ ・グランクリュ ・5年前のヴィンテージ(2015年)→ 熟成香が期待できる ・価格が手ごろ(3,000円以内!) 【感想】 とても厚みのあるエレガントな香りのピノグリでした。凝縮された熟した果実の香りに、あまい花の香りも感じられ、ドライフルーツのような熟成香も感じられ、香りをとった時点でテンションがあがります。厚みのある香りと、残糖とやや高い酸味がとてもバランスがとれている気がします。また、ピノグリ独特のオイリーな風味もありました。文句のつけようはないのですが、もう少し熟成をしたらどうなるのかが気になるところです。 【テイスティングノート】(ワイン素人の個人的な評価です) 外観は、中程度のレモン色。 香りの強さは強い。熟したモモ、レモン、メロンや、スイカズラ、濡れた石、乾燥フルーツ(モモ、アプリコット)の香り。 味は、オフドライ、やや高い酸味、中程度のアルコール、ミディアムボディ。 風味は強く、余韻は口に長く残ります。 とても良いワインに思えました。 熟した果実味と、やや強い酸味、中程度のアルコールのバランスがよくとれている気がします。 後味は、最初に熟した果実の香りが来て、次に乾燥フルーツの香りがやってきて、口にその余韻が長く残ります。 さまざまな香りの層が混在しますが、まだ少し熟した果実の1元的な香りが全体を占めている感じがして、まだ複雑さは十分ではないかもしれません。 高い酸味と、強い果実味があるために、さらなる瓶熟成が期待できそうです。 今はもっとも強く表れている熟した果実味が、瓶熟成を経ることで、より複雑なドライフルーツの香りに変わっていくかもしれません。

「WSET Level 4 Diploma in Wines(通称、ディプロマ)」について調べてみました

WSETの最高学位であるDiploma(Level 4)について調べてみました。 私は「学習も受験も全て英語で、2年くらいかかる」というのはよく聞いていましたが、内容はずっと謎のままでした。 そこで調べて分かったことをまとめてみようと思います。 申し込み まず、日本からの申し込みは、2020年現在、 キャプランワインアカデミー からしかできないようです。 日本以外からの申し込みであれば、ロンドン校に直接通うなどの方法があるようですが、これは私にとっては無理なのであまり詳しくは調べませんでした。 申し込みの種類 日本からの申し込みの場合、次の2つの申し込みの種類あるようです。 ① WSET Level4 Diploma in Wines Online Course( オンラインコース ) ② Tutorial Programmeのみ( 独学コース ) ①は、いわゆる「オンラインコース」。②は「独学コース」です。 Tutorial ProgrammeというのはDiplomaを受験するにあたって必要なテイスティングテクニックを教えてもらえる2日間のプログラムのようです。これは「オンラインコース」と「独学コース」のどちらの場合にも受講が必須となっているようです。Tutorial Programmeは日本の場合は、キャプランワインアカデミーで開催されています。 「独学コース」の場合は、これだけ受けてもらったらあとは独学で勉強をして、勝手に認定試験を受けてください、というスタンスのようです。 費用 ① オンラインコースの場合= 約40万円 くらい(初期費用のみ) ・登録料、2年間オンライン受講料、D1受験料、Tutorial Programme受講料が含まれます ② 独学コースの場合= 約15万円 くらい(初期費用のみ) ・登録料、D1受験料、Tutorial Programme受講料が含まれます 「登録料」にはテキスト代も含まれているため、登録後にはテキストを参照することができ、独学でもDiplomaの勉強を開始できることになります。 「D1受験料」とは、Diplomaの勉強を始めたらまず初めに受験しなければならない科目であるD1の受験料のことです。したがって、Diplomaの学習は、まず「D1(Wine Production)」から開始することになります。D1の試験...

macerationの意味|英語ワイン書籍に出てくる英単語

「 maceration = マセラシオン、醸し 」です。 これは、ブドウ果汁やワインにブドウの果皮や種子と接触させて、 色素 や 風味 、 タンニン を抽出する工程のことです。 「 maceration 」は英語ではマセレーションと読みますが、フランス語では「 マセラシオン(macération) 」です。 ほどんど全ての赤ワインで行われる工程である一方で、白ワインでは通常は行われません。 その理由は、白ワインでは果実の風味を大事にするために酸化のリスクを最大限に減らす醸造工程が用いられることが多く、酸化リスクの高い果汁と果皮との接触は避けられるためだと言われています。 そのため、白ワインの醸造では、一般的に ブドウ果汁(juice) を発酵する前に、 果皮(skin) や 茎(stem) 、 種(seed) は取り除かれます。 一方で、赤ワインの醸造では、果皮や種はそのままブドウ果汁に浸されて、 マセラシオン(maceration) が行われます。茎は取り除かれることは多いようですが、 マセラシオン・カルボニック法(英: Carbonic Maceration) のように房ごとブドウ果汁を発酵させる醸造手法では、茎もブドウ果汁に浸される場合もあるようです。 赤ワインの醸造工程では、通常、 発酵(fermentation) と マセラシオン(maceration) は同時に行われます。

Maison Charlotte Beaune 1er Cru Les Cents Vignes 2013 : 最近飲んでおいしかったワイン

2013 メゾン・シャルロット・ボーヌ・プルミエ・クリュ・レサンヴィニュ (MAISON CHARLOTTE BEAUNE1ER CRU LES CENTS VIGNES 2013) です。 AEON de WINE(イオンワインのオンラインショップ)でセールで2,980円で購入しました。 ブルゴーニュのプルミエクリュの2013年がこの価格で購入できるとは思いませんでした。 【購入のポイント】 ・ブルゴーニュ、コートドールのピノノワール ・プルミエクリュ ・7年前のヴィンテージ(2013年)→ 熟成香りが期待できる ・価格が手ごろ(3,000円以内!) 【感想】 価格が安かったので少し不安でしたが香りをとってその不安は吹き飛びました。香りを取ると、ピノノワールの特徴である赤系果実の香りがしっかりと感じられて、樽と熟成香がみごとにマッチしていました。期待をしていたよりもボディがすこし軽めでしたが、ブルゴーニュのエレガントさによるものなのか、価格なりの果実の熟度の問題によるものなのかは、今の自分の知識では少し判断がつきませんでした。 【テイスティングノート】(ワイン素人の個人的な評価です) 外観は、中程度のルビー色で、熟成が進んでいるためにややオレンジがかった色をしています。 香りの強さは中程度よりやや強め。熟したイチゴやラズベリー、赤プラム、丁子、スーボワなどの香りが感じられます。 味は、辛口で強い酸味、軽くてスムーズなタンニン、中程度のアルコール、ミディアムボディ。 風味は中程度よりもやや強く、余韻は口に長く残ります。 とても良いワインに思えました。 熟した果実味と、強い酸味、中程度のアルコールのバランスがよくとれている気がします。 後味は、最初に熟した果実の香りが来て、次に樽の香り、最後にスーボワの香りがやってきて、口にその余韻が長く残ります。 複雑さは、第一、第二、第三アロマがバランスよく調和して、風味の強さ、複雑さもしっかりあります。しかし、第三アロマの熟成は少しまだ発展中のような気がして、もう少し複雑実がほしいところかもしれません。 高い酸味と、強い果実味があるために、さらなる瓶熟成が期待できそうです。 今はもっとも強く表れている熟した果実味が、瓶熟成をへることで、より複雑なドライフルーツや、マッシュルームの香りに変わっていくかもしれません。

grafting(=接ぎ木)の意味|英語ワイン書籍に出てくる英単語

「 grafting = 接ぎ木 」です。 grafting(接ぎ木) は、ワイン用として栽培されるほとんどのブドウ樹に採用されている手法です。 上部の scion(穂木) には Vitis Vinifera(ヴィティス・ヴィニフェラ種) と呼ばれるユーラシアの種が一般的に用いられます。 一方で、 rootstock(台木) にはVitis Rupestris(ヴィティス・ルペストリス)、Vitis Riparia(ヴィティス・リパリア)、Vitis Berlandieri(ヴィティス・ベルランディエリ)などの北米原産種が用いられます。 一般的にワイン用ブドウに向いている種は Vitis Vinifera(ヴィティス・ヴィニフェラ種) と言われています。しかし、 Vitis Vinifera(ヴィティス・ヴィニフェラ種) には大きな弱点があります。それは、フィロキセラと言われる害虫に対する耐性がないことです。フィロキセラは主にブドウ樹の根を襲って、最終的にはブドウ樹を死に至らしめます。 フィロキセラはもともと北米からやってきた害虫です。北米原産のブドウ品種は長い時間をかけて、フィロキセラに対する体制を身につけてきました。 そのため、穂木を Vitis Vinifera(ヴィティス・ヴィニフェラ種) 、台木を北米原産種とすることで、両者の「いいとこどりをする」というのが、この接ぎ木の考え方です。 こうしてできたブドウ樹は、Vitis Vinifera(ヴィティス・ヴィニフェラ種)のブドウの味を持ちつつ、フィロキセラに対する耐性を保持します。 最も一般的な接ぎ木の手法は、穂木と台木になる両方のブドウ樹から長梢を切り取り苗木を作るという方法です。 この苗木を植えて育てることで、フィロキセラ耐性のあるブドウ樹に成長します。 高接ぎ 高接ぎ(Head grafting / Top grafting)は、苗木としての接ぎ木とは異なり、既に収穫ができるまでに成長したブドウの樹に接ぎ木をする方法です。 高接ぎでは、ブドウの樹は主幹だけを残して短く切られ、枝接ぎ、または、芽接ぎによって主幹とは異なる新しい品種のブドウ樹が接ぎ木がされます。 高接ぎの最大のメリットは、接ぎ木をしてからワイン生産用の果実を収穫できるようになるまでのスピードの速さにあります。 通常、新しく植えられたブドウの...

canopy management(=キャノピー・マネジメント)の意味|英語ワイン書籍に出てくる英単語

「 canopy management = キャノピー・マネジメント(樹冠管理) 」です。 キャノピー(樹冠)とは、ブドウ樹を構成する主に緑色の部分の総称で、新梢や、茎、蕾、つる、花房、ブドウの房などが含まれます。 このキャノピーをどのように管理するかによって、ブドウ樹の育成や、ブドウの収穫量やその品質は大きく変わります。 例えば、ニュージーランドはブドウの栽培地域としては降水量が多く、特に平坦な地域では土壌が肥沃になりすぎることがあり、ブドウ樹の新梢や葉の過剰成長が問題になることがあります。この問題に対してニュージーランドのブドウ生産者はキャノピー・マネジメントを上手に活用することで、栄養がブドウ樹の育成にとられ過ぎてブドウの成熟が妨げられることがないようにコントロールをしていると言われています。 ブドウ棚の利用や、ブドウ樹の整枝・仕立て・剪定などは、全て適切なキャノピー・マネジメントを行うための手法です。 canopy management(キャノピー・マネジメント) は主に次のような点を目的としていると言われています。 ・キャノピーの中に届く日照量のコントロール(日照によるブドウの成熟の促進や、ブドウの日焼けの防止など) ・葉とブドウの通気性の確保(菌類病の防止) ・作業の機械化の促進(ブドウ樹の形を均一化することで、機械による剪定やスプレー、収穫を容易にする) (関連記事: ブドウ樹の棚付けと、垣根仕立て(VSP)のメリット・デメリットの整理 )

aroma precursorの意味|英語ワイン書籍に出てくる英単語

「 aroma precursor = アロマ前駆体 」です。 化学における 前駆体 とは、ある化学物質について、その物質が生成する前の段階の物質のことを指します。 前駆物質 、 プリカーサー とも呼ばれるようです。 ワインにおけるアロマ前駆体とは、ブドウに含まれている場合には特に香りは持たないものの、発酵工程中に香りを発する物質に変わるものを指します。その多くは、ブドウ中では糖と結合して非芳香物質として存在し、発酵中にその結合がなくなり芳香物質となるようです。 これらのアロマ前駆体は、ブドウの 果肉(pulp) や 果皮(skin) に含まれています。 aroma precursor(アロマ前駆体) として有名なものとしては、 4-メルカプト-4-メチル-2-ペンタノン(4MMP) があります。これは化学式C6H12OSで表される thiol( チオール) の一種で、トロピカルな香りを持ち、 ソーヴィニヨン・ブラン ワインの特徴的な香りの原因となっています。また、ネコの尿を思わせる原因物質とされており、ソーヴィニヨン・ブランワインが「ネコのおしっこ」に例えられるのはこの物質が原因です。 マスカットのブドウに含まれる terpene(テルペン) の一種である リナロール (linalool) や ゲラニオール (geraniol) も有名なアロマ前駆体です。 リナロール (linalool) は分子式 C10H18O で表され、スズラン、ラベンダー、ベルガモット様の芳香をもちます。ゲラニオール (geraniol) はゼラニウムから発見された物質で、バラに似た芳香を持ち、広く香水に使われているそうです。モモ、ラズベリー、グレープフルーツ、リンゴ、プラム、ライム、オレンジ、レモン、スイカ、パイナップル、ブルーベリーのような芳香としても用いられるようです。

fermentation(発酵)の意味|英語ワイン書籍に出てくる英単語

「 fermentation = 発酵 」です。 特に、ブドウ果汁が発酵してアルコールを造ることを「 alcoholic fermentation = アルコール発酵 」と言います。 アルコール発酵は単純化すると次のように表すことができます。 yeast (酵母) + sugar (糖) → alcohol (アルコール) + carbon dioxide (二酸化炭素) + heat (熱) 「 yeast (酵母) 」とは、キノコやカビなどと同じ「 真菌類 (fungi)」 で、この酵母の働きによってブドウ果汁の糖がアルコールに変えられます。 この反応は化学式では次のように表されます: C₆H₁₂O₆ (glucose) → 2C₂H₅OH (ethanol) + 2CO₂ (carbon dioxide) glucose = ブドウ糖 ethanol = エタノール マロラクティック発酵 ワインの醸造工程においては、アルコール発酵以外にも、「 malo-lactic fermentation = マロラクティック発酵 」という発酵が登場します。 マロラクティック発酵は、通常、アルコール発酵終了後に行われます。 そのため、アルコール発酵は「 primary fermentation = 主発酵 」、マロラクティック発酵は「 secondary fermentation = 二次発酵 」と呼ばれたりもします。 マロラクティック発酵には「 乳酸菌 (lactic bacteria) 」が関わり、ワイン中の「 リンゴ酸 (malic acid) 」が「 乳酸 (lactic) 」と二酸化炭素に変えられます。 COOH-CH₂-CHOH-COOH (malic acid) → CH₃-CHOH-COOH (lactic acid) + CO₂ (carbon dioxide) マロラクティック発酵はほとんどの赤ワインと一部の白ワインで行われ、ワイン中の酸味を減少し口当たりがまろやかになる、ワインに乳製品の香りが与えられるなどの効果があります。 シャルドネで造られたワインでバターなどの乳製品の香りをもつものは、ほとんどがマロラクティック発酵を経ています。 fermentationのフランス語 「fermentation」はフランス語でも「fermentation」ですが、...

maturationの意味|英語ワイン書籍に出てくる英単語

「 maturation = 熟成 」です。 ワインにおいて熟成のタイミングは大きく分けて2つあり、瓶詰前にステンレスタンクや、オーク樽で行う「 瓶詰前の熟成(pre-bottling maturation) 」と、ガラス瓶に詰めてからの「 瓶詰後の熟成(post-bottling maturation) 」があります。 ワインは熟成を経ることで、酸素やオークから染み出る物質、ワインの澱などの影響を受けます。 香りは新鮮な香りから徐々に、ドライフルーツや木の実などの香りに変わります。色にも変化が起こり、赤ワインの場合は特に色素物質であるアントシアニンがタンニンと結合することで、色が濃くなり安定すると言われています。タンニンも酸素と反応することで、柔らかくなると言われています。 また、オーク樽を用いて熟成をした場合は、ワインにはオーク由来の香り物質やタンニンが加えられ、複雑性が高まります。 maturationの使用例 Fine lees are removed gradually through the wine maturation process. (細かい澱は、ワインの熟成過程で少しずつ取り除かれていく。) The chemistry involved in the maturation process is still poorly understood.  (熟成過程で起こる化学反応はまだよく理解されていない。) その他の熟成を表す英単語「ageing」 熟成を表す他の英単語としては、「 ageing(aging) 」があります。「 maturation 」とほぼ同義に使われるのをよく目にします。 These wines have undergone oxidative ageing .  (これらのワインは酸化熟成を経ている。) Chianti Classico Riserva DOCG must be aged for 24 months of which at least three months must be spent bottle ageing .  (キャンティ・クラッシコ・レゼルバDOCGは、24ヵ月間の熟成と、そのうち3ヵ月間の瓶熟成を経なければならない。)

acidityの意味|英語ワイン書籍に出てくる英単語

「 acidity = 酸味 」です。 ワインの酸味を表現する場合、「acidity」という言葉がもっともよく使われると思います。 acidityの使用例 This wine has higher acidity and more of a fresh red fruit character. (このワインは、高い酸味とより新鮮な赤系果実の特徴を持っている。) The more your mouth waters, and the longer it waters, the higher the level of acidity in the wine.  (唾液がたくさんでるほど、またそれが長く続くほど、ワインの酸味が高いと言える) 「酸っぱい」を表す英語表現には「 sour 」や「 tart 」という英単語もありますが、ワインの表現として使われるのはあまり目にしないような気がします。 これは、日本語でも、「このワインは酸っぱい」とは言わず、「このワインは酸味が強い」という表現を使うのに似ています。前者のような表現が用いられない理由は、少しネガティブでカジュアルな印象を与える表現だからだと思います。 一般に、寒い産地のワインは酸味が強く、暖かい産地のワインは酸味が低いと言われます。その理由は、ブドウが成熟するにつれて、ブドウ糖分が増える一方で、酸味は急激に下がっていくためです。寒い産地ではブドウの成熟速度が遅いために酸の落ち込みは緩やかで、暖かい産地ではブドウの成熟速度が速いために酸は急激に落ち込むと言われています。 しかし、産地によってはワインの酸味をまろやかにするための減酸や、ワインに酸味を加えるための補酸が認められているために、必ずしも「冷涼=酸味高、温暖=酸味低」になるとも限りません。

ドイツワインの13の栽培・生産地域の私的暗記方法(語呂合わせ)

ドイツワインには有名な 13の生産地域 があります。 ドイツワインの上位2つの品質分類である「 プレディカーツヴァイン(Prädikatswein) 」と「 クヴァリテーツヴァイン(Qualitätswein) 」はこの13地域のいずれかで造られています。 (関連記事: プレディカーツヴァインの6区分の直訳による覚え方 ) クヴァリテーツヴァインは13地域のいずれか1地域のブドウを100%使って造られていますが、プレディカーツヴァインは13地域の中でさらにベライヒと呼ばれる特別な地区のブドウのみを使って造られています。 このようにドイツワインにおいては重要度の高い、 ベシュテムテス・アンバウゲビート(Bestimmter Anbaugebiete) とも呼ばれる13の生産地域ですが、全て覚えるのはなかなか大変な作業です。 (関連記事: ドイツワインの品質レベルとブドウ産地の関係と、ラベル表示の話 ) そこで、私的な13地域の暗記方法を紹介したいと思います。 暗記方法は次のような語呂合わせで、上から、西→東の順にそれぞれの産地が登場します。 --------------------------------------------------- <ドイツの13生産地域の暗記のための語呂合わせ> ドイツの ある打者の (アール) 見てるラインは (ミッテルライン) もう出ると思っても (モーゼル) なぜか (ナーエ) ラインが (ラインガウ) 変な線で (ラインヘッセン) ファールにならない。 (ファルツ) 「へし折れた (ヘシッシェ・ベルクシュトラーセ) バーで打って (バーデン) フライになったせい」だと (フランケン) ブルペンで (ヴュルテンベルク) 戯れごとうんという (ザーレ・ウンストルート) 雑魚専の投手。 (ザクセン) ※カッコ内が13の生産地域 --------------------------------------------------- ちょっと苦しい部分もありますが、野球の1場面で全てまとめてみました。 (関連記事: ドイツワインの品質基準の覚え方は「手羽好き」【語呂合わせ】 ) (関連記事: 「遅いブルゴーニュ」、「早いブルゴーニュ」とは?ドイツのブドウ品種の名前 ) (関連記事: 絵で覚えるミュラー・トゥルガウ(ドイツの交配品種) ) (...

クリアンサ、レゼルバ、グランレゼルバとは?スペインワインの熟成規定(最低熟成期間)の私的暗記法

スペインの赤ワインのうち、最良のワインにはほぼ確実にオークを使用した熟成がされていると言われています。白ワインの大半はフレッシュで果実味が豊かなワインと言われていますが、一部のワインではオークを使った熟成が行われ、異なる風味が加えられています。 スペインのワイン法でもワインの熟成表記に関する規定が定められており、最低熟成期間の長さによって、「 クリアンサ(Crianza) 」、「 レゼルバ(Reserva) 」、「 グラン・レゼルバ(Gran Reserva) 」などのカテゴリーが規定されています。 最低熟成期間には、総熟成期間と樽熟成期間があり、総熟成期間は樽熟成期間を含めたトータルの熟成期間を示しています。 いくつかのワイン試験では、この最低熟成期間をワインの種類(赤、白・ロゼ)ごと、カテゴリーごとに覚えなければならないのですが、この数字の羅列を覚えるのはなかなか至難の業です。 そこで、個人的に考えた、このスペインワインの熟成規定の覚え方を紹介したいと思います。 1. 表を年表示にする まずは、数字を覚えやすくするために、表の単位を「月」から「年」に変換します。 まるで囲んだ部分だけ、語呂合わせなどを使って覚えます。 2. 赤ワインの「グラン・レゼルバ」の熟成期間を覚える 赤ワインのグラン・レゼルバの最低熟成期間は、偶然にもクリアンサとレゼルバの最低熟成期間を足し合わせた期間なので、簡単に覚えられます。 3. 白・ロゼワインの「クリアンサ」、「レゼルバ」の最低総熟成期間を覚える 白・ロゼワインにおいて、クリアンサ、レゼルバの最低の総熟成期間は、偶然にも赤ワインの「最低総熟成期間ー最低樽熟成期間」に一致します。これを覚えます。 4. 白・ロゼワインの「グラン・ レゼルバ」の最低総熟成期間を覚える 今までの法則で行くと、「グラン・レゼルバ」の最低の総熟成期間は3.5年が望ましいですが、 実際は4年 です。ここだけ、例外的に 0.5年だけずれる と覚えます。 5. 白・ロゼワインの 最低樽熟成期間を覚える 白・ロゼワインの最低の樽熟成期間は、全て同一の0.5年です。 赤ワインの「クリアンサ」のものと同じと覚えておくと、覚えやすいかもしれません。 最後に、この表を法則とともに覚えておくことで、暗記作業は完了です。 関連記事: スペインの「グラン・レセルバ(Gran Re...

astringent(=渋い)の意味|英語ワイン書籍に出てくる英単語

「 astringent = 渋い、収斂性の(ある) 」です。 主にタンニンを含んだ赤ワインで使われます。 渋みとは、柿の渋のような味を表します。 苦味に似た感覚ですが、味覚の五大味である(甘味、酸味、塩味、苦味、旨味)には含まれず、触覚に近い感覚だと考えられているようです。 英語でも「苦い/苦味」は「 bitter / bitterness 」であり、「 astringent / astringency 」とは異なります。 この渋味独特の感覚は「収斂作用(しゅうれんさよう)」が原因と考えられています。収斂作用(しゅうれんさよう)とは、タンパク質を変性させることにより組織や血管を縮める作用のことです。 赤ワインを飲んだ時に口の中がキューッとなるあの感じです。 astringentとtannic astringent には、似た言葉として「 tannic = タンニンの味がある 」という言葉がありますが、ワイン書籍においてはよく astringent と tannic は区別されて使われています。 それは、タンニンには熟度があり、未熟なタンニンは渋味が強い傾向があるのに対して、成熟したタンニンは舌触りの豊かさをもたらす傾向があるからです。前者は「 astringent 」と表現されますが、後者は「 rich in texture 」と表現されます。 astringentの使用例 The cheapest can be lighter in body and have more astringent tannins than the better wines.  (もっとも安いワインはライトボディで、高いワインよりも渋味のあるタンニンを持つ。) The wine is unpleasantly astringent and bitter. (このワインは、渋くて、苦くて不快だ。)

botrytised/ botrytized wineの意味 (= 貴腐ワイン)|英語ワイン書籍に出てくる英単語

「 botrytised wine = 貴腐ワイン 」です。 「botrytised」は「botrytized」とも書かれます。(読みはいずれも「ボトリタイズド」。) 「 貴腐 」とは、カビがブドウ果皮に穴をあけてブドウ中の水分が蒸発することによって糖度が高められ、独特の芳香を帯びる現象のことを言います。貴腐の影響を受けたブドウは「 貴腐ブドウ 」と呼ばれ、貴腐ブドウから造られたワインは「 貴腐ワイン 」と呼ばれます。 そして、貴腐を起こすカビは「 ボトリティス・シネレア(Botrytis cenerea)菌 」と呼ばれます。 つまり、 botrytised wine とは、「 ボトリティス・シネレアの影響を受けたワイン 」という意味になります。 貴腐という現象だけを指す場合は、「 noble rot (=貴腐) 」という単語がよく使われます。しかし、貴腐ワインを表す場合は「noble rot wine」ではなく、「botrytised wine」という表現がよく用いられているような気がします。貴腐ブドウを表す場合も「noble rot grape」よりも「botrytised grape」という表現をよく目にします。(英ワイン資格のWSETの中では、この表現で統一されています。) 貴腐は、朝のうちは湿気があり霧が立ち込めて、午後は晴れて乾燥をするような、特定の環境条件がそろわないと発生しません。 世界三大貴腐ワインと言われる、ソーテルヌ(Sauternes)、トカイ(Tokaj)、トロッケンベーレンアウスレーゼ(Trockenbeerenauslese)は、そのような条件を満たした産地で造られます。 (関連記事: ワインにおけるハチミツの香りとは?|ワインの香り用語 ) How the botritised grapes are developed: First, the grapes must be fully ripe before the development of the noble rot.  Second, the grapes must be grown in a region that provides humid misty mornings Those mornings allow rot to develop on the grap...

varietyの意味|英語ワイン書籍に出てくる英単語

「 variety = 品種 」です。 有名なブドウ品種である、Cabernet Sauvignon, Pinot Noir, Sauvignon Blanc, Rieslingなどがこれにあたります。 複数形は、「verieties」で、次のように使われます。 -------------- There are thousands of grape varieties belonging to the V.vinifera species. (ヴィティス・ヴィニフェラ種に属するブドウ品種は何千もある。) -------------- Species varietyと混同しやすい言葉として、「species」という言葉があります。「 species = 種 」と訳されます。 ワインに使われるブドウのほとんどは、「Vitis vinifera(ヴィティス・ヴィニフェラ)種」に属します。先ほど挙げた、Cabernet Sauvignon, Pinot Noir, Sauvignon Blanc, Rieslingも全て、このVitis vinifera種に属します。また、日本固有の品種の中では唯一、甲州種がVitis vinifera種と言われています。 ブドウの種(grape species)には他にも、Vitis riparia種, Vitis berlandieri種, Vitis rupestris種, Vitis champini種などがあります。これらは、vitis viniferaとは違い、多くは台木として使われます。 「species」は 単複同形 で、単数でも複数でもその形はかわりません。 -------------- Vitis vinifera is a species of Vitis, native to the Mediterranean region, central Europe, and southwestern Asia, from Morocco and Portugal north to southern Germany There are many different species of vine that have evolved throughout the world  -----...

diurnal range(= 日較差)の意味|英語ワイン書籍に出てくる英単語

「 diurnal range = 日較差 」です。 「日較差(にちかくさ、にちこうさ)は、一定の場所における1日の最高気温と最低気温の差である。」(source: wikipedia) 通常、最高気温は日中、最低気温は夜間なので、日中と夜間の温度の差という意味になります。 書籍によっては、「日中と夜間の平均気温の差」と書かれている場合もあるようです。 なぜ、ワインにおいて diurnal range( 日較差) が重要かというと、日較差はブドウ栽培において、ブドウの持つアロマや酸味に影響を与えるからです。 日較差の大きい地域は、ブドウの実からアロマと酸味が失われるのを遅らせることができます。これはアロマや酸味が失われやすい温暖または高温の地域において特に重要で、その結果、フレッシュで香りの高いワインを造ることができます。 一方で、ブドウが成熟しにくい冷涼な地域では、夜間にもブドウの成熟が継続するような日較差の小さい地域が好まれるようです。また、このような地域では、ワインの青い香りの原因であるメトキシピラジンの分解も促進されるようです。 diurnal range( 日較差) と意味の似た言葉として、 continentality(大陸度) という言葉があります。 diurnal rangeが 「1日の」 気温の差を表すのに対して、continentalityは 「一年間の」 最も寒い月と暑い月の気温差を表します。混同しやすいので注意が必要です。