マスト(ブドウ果汁や果肉、果皮などの混合物)の発酵温度によって出来上がるワインにどのような特徴の違いが出るのかをまとめてみました。 まず発酵温度についてですが、白ワインと赤ワインでは、低温、高温と言われる発酵温度は異なります。 一般に、白ワインの方が赤ワインに比べて低い温度で発酵されます。 低温での発酵の特徴 低温での発酵の特徴は、フレッシュでフルーティーな香りが生成・保持されやすいこと、また、ブドウからの果汁以外の成分の抽出度合いが低いことです。 それにより、出来上がるワインはフレッシュで果実味があり口当たりの良いものになると言われています。 しかし一方で、長期熟成に必要な果実の香りの凝縮度や、骨格となるタンニンや酸味が十分に抽出されないために、早々に出荷されて消費されることを目的とした早飲みタイプのワインになりやすいと言われています。 ちなみに白ワインの発酵温度が赤ワインよりも低い理由は、白ワインにとってフレッシュでフルーティーな香りはより重要で、赤ワインのようにタンニンの抽出を必要としていないことにあるようです。 高温での発酵の特徴 高温での発酵の特徴は、ブドウの果皮などからの抽出度合いが高まるために、果実の香りの凝縮度や、骨格となるタンニンなどの成分が果汁内に多く抽出されることです。 一方で、揮発性のエステルなどの成分が失われてしまうことで、フレッシュでフルーティな香りが失われてしまうとも言われています。 このような発酵の特徴から、高温で発酵された場合には、より長期熟成に向いたワインが出来上がると言われています。 <了>
「ullage = (ワイン容器などの)目減り」です。
ワインをオーク樽などを使って熟成すると、ワインの水分はオーク樽の隙間を通って少しずつ蒸発します。そして、蒸発によるワインの目減りによって、オーク樽の上部にはスペースができます。
このワインと容器上部に出来上がったヘッドスペースは「ullage」と呼ばれます。
発音をカタカナで書くと「アレージ」に近いようです。
この「ullage」には空気、そして酸素が含まれるために、ワインの酸化熟成は進みます。
ワインの酸化のスピードを遅めたい場合には、「ullage」をなくすためにこまめにワインをつぎ足して、樽内部を全てワインで満たします。
-----------------------------------------------------------------------
使用例:
Oak barrels need to be topped up with wine to avoid ullage.
(目減りをなくすために、オーク樽にワインをつぎ足す必要がある)
-----------------------------------------------------------------------
ullageは不可算名詞なので、冠詞は不要です。