マスト(ブドウ果汁や果肉、果皮などの混合物)の発酵温度によって出来上がるワインにどのような特徴の違いが出るのかをまとめてみました。 まず発酵温度についてですが、白ワインと赤ワインでは、低温、高温と言われる発酵温度は異なります。 一般に、白ワインの方が赤ワインに比べて低い温度で発酵されます。 低温での発酵の特徴 低温での発酵の特徴は、フレッシュでフルーティーな香りが生成・保持されやすいこと、また、ブドウからの果汁以外の成分の抽出度合いが低いことです。 それにより、出来上がるワインはフレッシュで果実味があり口当たりの良いものになると言われています。 しかし一方で、長期熟成に必要な果実の香りの凝縮度や、骨格となるタンニンや酸味が十分に抽出されないために、早々に出荷されて消費されることを目的とした早飲みタイプのワインになりやすいと言われています。 ちなみに白ワインの発酵温度が赤ワインよりも低い理由は、白ワインにとってフレッシュでフルーティーな香りはより重要で、赤ワインのようにタンニンの抽出を必要としていないことにあるようです。 高温での発酵の特徴 高温での発酵の特徴は、ブドウの果皮などからの抽出度合いが高まるために、果実の香りの凝縮度や、骨格となるタンニンなどの成分が果汁内に多く抽出されることです。 一方で、揮発性のエステルなどの成分が失われてしまうことで、フレッシュでフルーティな香りが失われてしまうとも言われています。 このような発酵の特徴から、高温で発酵された場合には、より長期熟成に向いたワインが出来上がると言われています。 <了>
2013 メゾン・シャルロット・ボーヌ・プルミエ・クリュ・レサンヴィニュ (MAISON CHARLOTTE BEAUNE1ER CRU LES CENTS VIGNES 2013)です。
AEON de WINE(イオンワインのオンラインショップ)でセールで2,980円で購入しました。
ブルゴーニュのプルミエクリュの2013年がこの価格で購入できるとは思いませんでした。
【購入のポイント】
・ブルゴーニュ、コートドールのピノノワール
・プルミエクリュ
・7年前のヴィンテージ(2013年)→ 熟成香りが期待できる
・価格が手ごろ(3,000円以内!)
【感想】
価格が安かったので少し不安でしたが香りをとってその不安は吹き飛びました。香りを取ると、ピノノワールの特徴である赤系果実の香りがしっかりと感じられて、樽と熟成香がみごとにマッチしていました。期待をしていたよりもボディがすこし軽めでしたが、ブルゴーニュのエレガントさによるものなのか、価格なりの果実の熟度の問題によるものなのかは、今の自分の知識では少し判断がつきませんでした。
【テイスティングノート】(ワイン素人の個人的な評価です)
外観は、中程度のルビー色で、熟成が進んでいるためにややオレンジがかった色をしています。
香りの強さは中程度よりやや強め。熟したイチゴやラズベリー、赤プラム、丁子、スーボワなどの香りが感じられます。
味は、辛口で強い酸味、軽くてスムーズなタンニン、中程度のアルコール、ミディアムボディ。
風味は中程度よりもやや強く、余韻は口に長く残ります。
とても良いワインに思えました。
熟した果実味と、強い酸味、中程度のアルコールのバランスがよくとれている気がします。
後味は、最初に熟した果実の香りが来て、次に樽の香り、最後にスーボワの香りがやってきて、口にその余韻が長く残ります。
複雑さは、第一、第二、第三アロマがバランスよく調和して、風味の強さ、複雑さもしっかりあります。しかし、第三アロマの熟成は少しまだ発展中のような気がして、もう少し複雑実がほしいところかもしれません。
高い酸味と、強い果実味があるために、さらなる瓶熟成が期待できそうです。
今はもっとも強く表れている熟した果実味が、瓶熟成をへることで、より複雑なドライフルーツや、マッシュルームの香りに変わっていくかもしれません。