ワインの香りを表現する際に、しばしば 「スギ」 という言葉が登場します。 この「スギ」という言葉は、おそらく英語の「Cedar」に由来しており、Cedarは正確には日本のスギと異なるセイヨウスギを意味します。 厳密には、日本のスギは、マツ綱のヒノキ科スギ属で日本固有種であり、Cedar は、マツ目マツ科のヒマラヤスギ属です。 香りとしては、スギもCedar(ヒマラヤスギ)も一般に、 森林浴を思わせる爽やかさや清涼感を香り を持つと言われています。基本的には、 「スギ」 も 「Cedar」 を似たような香りを持っているようです。 さて、ワインにおいて 「Cedar」 という言葉が使われる場合、多くの場合、これは 樽熟成を経た赤ワイン に対して使われます。「Oak」という表現に類似しており、 ワインが持つ木の香り を表す言葉として使われます。(※樽熟成の代わりにオークチップを使った場合でも感じられるようですが、その香りは弱くなるようです) そのため、香りのタイプとしては通常、 第2の香り(ワイン醸造に関係する香り) に分類されています。 また、ブドウ品種としては 「カベルネ・ソーヴィニヨン」 によく使われる言葉としても知られています。 カベルネ・ソーヴィニヨンは、製造工程において、比較的、 長期の樽熟成を伴う ことの多いブドウ品種です。そのため、ワインはオーク樽由来の木の香りを帯びることが多く、このような表現と相性が良いのだと思います。 また、カベルネ・ソーヴィニヨンは品種由来の香りとして、 「メンソール」 や 「ハーブ」 のような 青さや清涼感のある香り を持つことで知られています。これが樽熟成に由来する木の香りと相まって、森林浴を思わせる爽やかさや清涼感をもつ 「Cedar」 や 「スギ」 という表現用語で表されるのだと思います。 時々、カベルネ・ソーヴィニヨンの品種特徴として「スギの香り」と書かれていることがありますが、樽熟成を伴わないカベルネ・ソーヴィニヨンからはもしかしたらスギの香りは感じられないかもしれません。 一般的に、「スギ」や「Cedar」の香りを持つ赤ワインは、フレンチオークで熟成されたものであると言われています。例えば、ボルドーの赤ワインや、高品質なナパバレーのカベルネ・ソーヴィニヨンなどがこれに当たります。 アメリカンオークが樽熟成に使われた場
2013 メゾン・シャルロット・ボーヌ・プルミエ・クリュ・レサンヴィニュ (MAISON CHARLOTTE BEAUNE1ER CRU LES CENTS VIGNES 2013)です。
AEON de WINE(イオンワインのオンラインショップ)でセールで2,980円で購入しました。
ブルゴーニュのプルミエクリュの2013年がこの価格で購入できるとは思いませんでした。
【購入のポイント】
・ブルゴーニュ、コートドールのピノノワール
・プルミエクリュ
・7年前のヴィンテージ(2013年)→ 熟成香りが期待できる
・価格が手ごろ(3,000円以内!)
【感想】
価格が安かったので少し不安でしたが香りをとってその不安は吹き飛びました。香りを取ると、ピノノワールの特徴である赤系果実の香りがしっかりと感じられて、樽と熟成香がみごとにマッチしていました。期待をしていたよりもボディがすこし軽めでしたが、ブルゴーニュのエレガントさによるものなのか、価格なりの果実の熟度の問題によるものなのかは、今の自分の知識では少し判断がつきませんでした。
【テイスティングノート】(ワイン素人の個人的な評価です)
外観は、中程度のルビー色で、熟成が進んでいるためにややオレンジがかった色をしています。
香りの強さは中程度よりやや強め。熟したイチゴやラズベリー、赤プラム、丁子、スーボワなどの香りが感じられます。
味は、辛口で強い酸味、軽くてスムーズなタンニン、中程度のアルコール、ミディアムボディ。
風味は中程度よりもやや強く、余韻は口に長く残ります。
とても良いワインに思えました。
熟した果実味と、強い酸味、中程度のアルコールのバランスがよくとれている気がします。
後味は、最初に熟した果実の香りが来て、次に樽の香り、最後にスーボワの香りがやってきて、口にその余韻が長く残ります。
複雑さは、第一、第二、第三アロマがバランスよく調和して、風味の強さ、複雑さもしっかりあります。しかし、第三アロマの熟成は少しまだ発展中のような気がして、もう少し複雑実がほしいところかもしれません。
高い酸味と、強い果実味があるために、さらなる瓶熟成が期待できそうです。
今はもっとも強く表れている熟した果実味が、瓶熟成をへることで、より複雑なドライフルーツや、マッシュルームの香りに変わっていくかもしれません。