タイトルの通り、ワインの名称に出てくる 「Côte」 と 「Coteaux」 は非常に紛らわしい言葉です。 両者ともに丘陵地や斜面を表す言葉ですが、「Côte」は 「コート」 、「Coteaux」は 「コトー」 と表記されることが多いようです。 「Côte」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Côtes du Rhône (コート・デュ・ローヌ) ・Côtes de Provence (コート・ド・プロヴァンス) 一方で、 「Coteaux」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Coteaux Champenois (コトー・シャンプノワ) ・Coteaux Bourguignons (コトー・ブルギニヨン) この2つの言葉の違いを調べてみましたが、どうやら 「Côte」 の方が狭い、特定の丘陵地・斜面を表し、 「Coteaux」 は比較的広い地域を表し、複数の丘陵地・斜面を表すことが多いようです。 例えば、 「Côtes du Rhône 」 はローヌ川沿いにある斜面という特定の地域のブドウ畑から造られたワインを示しています。一方で、 「Coteaux Champenois」 は、シャンパーニュ地方にある広範囲の数々の丘陵地から造られたワインを指しているようです。 詳しいことはそこまでよくわかりませんが、 ・「Côte」 → 狭い、特定のエリア ・「Coteaux」 → 広い、包括的なエリア のような使われ方のようです。 ちなみに、プロヴァンス地方のロゼワインのAOCでは、広さにそんなに違いがないにも関わらず「Côte」と「Coteaux」 の名が付くAOCが入り混じっています。 「Côte」と「Coteaux」 のどちらが含まれるのかは、必ずしも広さだけでは決まらないようです。 <了>
「クラウディ・ベイ ソーヴィニヨン・ブラン 2019(Cloudy Bay Sauvignon Blanc 2019)」です。
クラウディ・ベイのソーヴィニヨン・ブランは、私の中では”The New Zealand's Premium Sauvignon Blanc”です。
ニュージーランドの、特にマールボロの素晴らしいソーヴィニヨンブランを味わいたいのであれば、おすすめの1本です。
世界的な高級ブランドグループであるLVMHグループに属するMHD(モエ ヘネシー ディアジオ)が扱うブランドだけあり、ブランド力もピカイチでで、プレゼントにしても喜ばれそうです。
その一方で、年々価格が高くなっているような気がするのが気になるところです。
今回は、他のワインと一緒にネットで注文をしたおかげで、3,000円以内に収めることができました。
【購入のポイント】
・ニュージーランド、マールボロのソーヴィニヨン・ブラン
・典型的なNZ(Marlborough)のソーヴィニヨンブランドを探していたので購入しました
・MHDのブランド力と安心感(おしゃれなラベルも好きです)
・価格が手ごろ(3,000円以内!)
【感想】
香りを取ると、ニュージーランドのソーヴィニヨンブラン特有の、力強く華やかなパッションフルーツと青草の香りが感じられます。ワインをひと口くちに含むと、ドライな味わいに、やや高い酸味と華やかな香りが見事にマッチしており、いつ飲んでも素晴らしいワインだと思いました。
【テイスティングノート】(ワイン素人の個人的な評価です)
外観は、淡いレモン色。ソーヴィニヨンブラン特有の緑がかった感じも見られます。
香りの強さはとても強く、新鮮なレモン、モモ、パッションフルーツや、アスパラガス、濡れた石などの香りが感じられます。
味は、辛口でやや強い酸味、中程度のアルコール、ミディアムボディです。
風味は強く、余韻はやや長く残ります。
とても良いワインに思えました。
強い果実の風味と、やや強い酸味のバランスがよくとれています。
後味は、最初に新鮮なレモン、モモ、パッションフルーツの香りがやや長く残り、その後に、酸味が残ります。
果実味は十分なのですが、少し風味が一元的で複雑さにかける気がします。(しかし、これは早飲みタイプのソーヴィニヨン・ブランの基本的な特徴だと思います)
果実味の強さは十分ですが、瓶熟成による発展はなさそうなので、熟成の可能性はなさそうです。熟成を経ると、果実味が弱まり、酸味だけが強調されてワインのバランスが崩れてしまうと思います。
【その他】
今回飲んだ、早飲みタイプのものとは別に、クラウディ・ベイのソーヴィニヨン・ブランには「クラウディー ベイ テ ココ(CLOUDY BAY TE KOKO)」というラインアップもあります。
これは小樽で自然発酵・長期熟成させたソーヴィニヨン ブランで、完熟した柑橘類やトロピカルフルーツのアロマと、ブリュレやキャラメルのようなフレーバーを持つそうです。
「ニュージーランドのソーヴィニヨンブラン=早飲み」というステレオタイプからは一線を画していると思うのですが、こちらもいつか試してみたいと思います。