シチリア州(イタリア)の白ワイン用ブドウ品種を覚えるための語呂合わせを考えてみました。
カタラット(Catarratto)
カタラットは黒ブドウ、白ブドウの両方を合わせても、最も広く栽培されているブドウ品種です。英語で書く場合は、「r」が2つ並ぶのでスペルミスをしてしまいそうです。
シチリアの白ブドウは、低価格帯の辛口ワインや、酒精強化ワインのマルサーラの製造に使われることが多いようですが、カタラットも例外ではありません。
高い収穫量を期待でき、軽めのレモンやハーブの香りを持ち、高い酸味を持つことが特徴と言われています。
カタラットは、アルカモDOC(白)製造のための主要品種としても知られています。
グリッロ(Grillo)
グリッロは、カタラットと同様にレモンの香りと高い酸味を持つ白ブドウ品種です。暑さに強い品種なので、シチリアの温かく乾燥した気候には非常に適しているようです。
グリッロから製造されるワインも、カタラットと同様に、低価格な辛口ワインやマルサーラ、アルカモDOCなどがあります。
しかし、中程度の強度の香りと、花の香りを持つために、カタラットよりも品質の高いワインが造られる傾向があるようです。
インツォリア(Inzolia) = アンソニカ(Ansonica)
インツォリアは、アンソニカとも呼ばれる白ブドウ品種です。早熟で乾燥に強い特徴を持ったブドウ品種です。
カタラットやグリッロと同様に、中程度のレモンの香りを持った品種ですが、酸味は中程度で、カタラットやグリッロほどの酸味はありません。そのために、両品種とのブレンドに相性が良いようです。
インツォリアからも、低価格な辛口ワインやマルサーラ、アルカモDOCなどが造れらるようです。
ジビッボ(Zibibbo)= マスカット・オブ・アレキサンドリア
シチリアではマスカット品種も栽培されており、ジビッボという名前で知られています。ZとBばかりの独特な綴りです。
ジビッボは、熱や乾燥に強いという特徴を持っているために、強烈な日差し、暑さ、乾燥した風によって最も乾燥に強い品種しか育たないパンテッレリーア島でのワイン造りに役立っています。パンテッレリーア島は、シチリアとチュニジアにある島です。
ここでは、通常の辛口や甘口のレイト・ハーヴェストワインに加えて、半干しブドウから造られるパッシート・スタイルのワインが造られることで有名です。
カリカンテ(Carricante)
カリカンテは、エトナ・ビアンコDOC(エトナDOCの白ワイン)に使われることで有名な白ブドウ品種です。エトナDOCは、シチリア島のエトナ火山を囲むように広がるDOCです。
品質の高いカリカンテは、昼夜の寒暖差の大きい標高の高い地域で栽培され、高い酸味が確保されます。
カリカンテは、レモンや青リンゴの中程度の香りと、高い酸味を持つことが特徴です。
一般的には、中程度から高品質のワインを造ると言われています。
<了>