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ワイン名称に出てくるフランス語の「Côte」と「Coteaux」の違いとは?

 タイトルの通り、ワインの名称に出てくる 「Côte」 と 「Coteaux」 は非常に紛らわしい言葉です。 両者ともに丘陵地や斜面を表す言葉ですが、「Côte」は 「コート」 、「Coteaux」は 「コトー」 と表記されることが多いようです。 「Côte」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Côtes du Rhône (コート・デュ・ローヌ) ・Côtes de Provence (コート・ド・プロヴァンス) 一方で、 「Coteaux」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Coteaux Champenois (コトー・シャンプノワ) ・Coteaux Bourguignons (コトー・ブルギニヨン) この2つの言葉の違いを調べてみましたが、どうやら 「Côte」 の方が狭い、特定の丘陵地・斜面を表し、 「Coteaux」 は比較的広い地域を表し、複数の丘陵地・斜面を表すことが多いようです。 例えば、 「Côtes du Rhône 」 はローヌ川沿いにある斜面という特定の地域のブドウ畑から造られたワインを示しています。一方で、 「Coteaux Champenois」 は、シャンパーニュ地方にある広範囲の数々の丘陵地から造られたワインを指しているようです。 詳しいことはそこまでよくわかりませんが、 ・「Côte」 → 狭い、特定のエリア ・「Coteaux」 → 広い、包括的なエリア のような使われ方のようです。 ちなみに、プロヴァンス地方のロゼワインのAOCでは、広さにそんなに違いがないにも関わらず「Côte」と「Coteaux」 の名が付くAOCが入り混じっています。 「Côte」と「Coteaux」 のどちらが含まれるのかは、必ずしも広さだけでは決まらないようです。 <了>

パロミノ種からできるシェリー酒のタイプと製造工程の個人的まとめ

シェリー酒は、非常に学び甲斐のあるワインだと思います。 なぜかと言うと、その風味の多くの部分が、製造工程(主に熟成工程)における化学反応で作り上げられるからです。特に、ニュートラル品種と言われるパロミノ種から造られるシェリー酒は、この特徴が顕著です。(モスカテル、PXから造られるシェリー酒は今回は対象外としています) 多くのスティルワインの味わいが、主にブドウ品種が持つ固有の特徴から作り上げられるのとは対照的です。 シェリーワインには、「フィノ」、「アモンティリャード」、「オロロソ」など様々なタイプがあり、それぞれが異なる味わいを持ちますが、製造工程を追っていくと、なぜそれぞれが異なる味わいを持つのかが非常に良く分かります。 シェリー酒の熟成工程において、最も重要な熟成方法となるのが「生物学的熟成」と「酸化熟成」です。生物学的熟成というのは、産膜酵母(フロール)下で行われる熟成で、酵母の働きでアセトアルデヒドの香りが生まれるなどワインにさまざまな風味づけがなされます(くわしくはこちら→  関連記事:シェリーにおけるフロールの働きとワインへの影響 )。 すごく大雑把に言ってしまうと、どちらの熟成を経たかによって、シェリーのタイプが決まります。 まとめると、上の表の通りです。 生物学的熟成によって、ワインが帯びる特徴は次の通り: ・薄いレモン色(フロールにより酸化から守られるため) ・アセトアルデヒドの風味 - リンゴの皮、傷んだリンゴ、干し草、カモミールの風味、多少の苦み(フロールがアルコールを代謝しアセトアルデヒドを作り出すため) ・酵母の自己分解の風味 - うまみ、ナッツの風味 ・ボディの軽さ(フロールがボディを作るグリセロールを代謝するため) ・低めのアルコール(フロールを生かすために酒精強化が弱めであることと、フロールがアルコールを代謝するため) これらの特徴は、フィノやマンサニーリャの特徴そのままです。つまり、フィノやマンサニーリャの主だった特徴は、酸化熟成工程に作り上げられます。ニュートラル品種であるパロミノの特徴は、その特徴として現れません。 (続く)...........

絵で見るポートワインの製造工程

 ポートワインの製造工程を絵とともにまとめてみました。 まずブドウは、香りとタンニンが十分に熟してから収穫されます。ポートはマセラシオンによる抽出を行うので、十分に成熟していないブドウから抽出される青い香りや、苦みのあるタンニンが好まれないからです。反対に、酒精強化を行うので、ブドウが熟し過ぎて糖度が上がることにはそれほど問題が無いようです。 ポートワインのポイントは、抽出をいかに素早く効率的に行うかです。残糖を多く残すためにアルコール発酵が途中で止められてしまうので、辛口ワインのように長らく抽出に時間がかけられないからのようです。 かといって、強めの抽出を行うと、苦いタンニンが抽出されてしまうので、古くから足でやさしくブドウを踏みつけるという方法がとられてきました。近年は機械化が進んで、これを疑似的に機械で行うなどの方法が用いられているようです。 アルコール発酵は、自然酵母を使って比較的高めの温度で行われるのが一般的のようです。これにより、複雑な香りが得られます。 アルコール発酵が始まると、マストのアルコール度が5~7%程度になったところで、アルコール度77%のブランデーが加えられます。このブランデーは、アグアルデンテと呼ばれます。これによりアルコール発酵は止まります。 多くの酒精強化ワインでは95%くらいのブランデーが加えられますが、ポートの場合は77%と低めです。他の酒精強化ワインと同様に、ワイン全体のアルコール度は20%近くまで上げられるので、より量の多いのブランデーを加える必要があります。これにより、ポートワインには、加えたブランデーの風味が加えられます。ポートワインからアルコールっぽい香りがするのはこのためです。 酒精強化のされたワインは、圧搾されてブドウの果皮から分離されます。 ポートワインでは、ワインのバランスをとるために補酸されることがよくあるそうです。 ワインは清澄されて、熟成のために移送されます。 熟成場所には、ある程度の涼しさ、一定の温度、湿気などが必要です。昔は、ブドウ栽培地からドウロ川を下って、これらの条件を備えるヴィラ・ノヴァ・デ・ガイアという町でワインの熟成を行っていましたが、最近は人工的にこれらの条件を備えた倉庫を作り出せるので、ブドウ栽培地でそのまま熟成をすることが増えているようです。 この熟成の方法や期間の長さは、ポート...

シェリーにおけるフロールの働きとワインへの影響

シェリーワインの学習において何かと覚えることが多いのは、生物学的熟成を経て作られるタイプの「フィノ」や「マンサニーリャ」。 これらのタイプのシェリーは、フロールと呼ばれる産膜酵母の下で熟成されることが特徴です。 通常の白ワインの製造工程で作られたベースワインは、95%のグレープスピリッツで酒精強化され、オーク樽で熟成されます(通常、バットと呼ばれる660Lのオーク樽で、アメリカンオークで作られるものが多い)。 酒精強化されたワインは15.0~15.5%にするのがポイントで、この範囲でのみワイン表面にフロールが発生するそうです。 フロールの発生はその環境に大きく依存するようで、次のような環境が必要とされています。 ・ワインのアルコール度数=15.6~16.0% ・酸素:ワインは樽の85~90%満たし、空気の入るスペースを残す ・貯蔵庫の温度:16-20°C ・貯蔵庫の湿度:65% このような環境を整えるために、シェリーの貯蔵庫(ボテガス)は特別な構造になっているようです。 例えば、屋内の温度を涼しく一定に保つために、ボテガスの壁は厚く、屋根は高く、屋根の近くには窓があり、床は湿った状態で保たれています。屋根が高いと暖かい空気が逃げやすく、また、窓からは大西洋からの南西の風が入り温度が下げられるようです。 また、湿った床や、大西洋からの風は屋内の湿度を保つのにも一役買っているようです。 最後に、フロールによるワインへの影響ですが、「フィノ」や「マンサニーリャ」が持つ独特な特徴の多くはフロールの影響によって作り出されています。 まず、色は「淡いレモン色」ですが、これは熟成期間中にフロールによりワインが酸素から守られているためにこのような新鮮な色が保たれています。 香りは、フロールがアルコールを消費することによって発生する「アセトアルデヒド」の影響が大きく表れます(フロールはアルコールと酸素を消費し、アセトアルデヒドと二酸化炭素を生成する)。アセトアルデヒドの香りは、リンゴ、干し草、カモミールの香りと言われています。また、味に少し苦みも現れるようです。また、酵母であるフロールの影響で、旨味、ナッツの香りが現れます。 また、フロールは熟成中にアルコールやグリセロールを消費するため、アルコール度は上がらず(15.5%以下)、ボディーは軽くなると言われています。 「フィノ」や「マ...

絵で見るスパークリングワインの製造工程(伝統的製法)

 スパークリングワイン、特に、伝統的製法の製造工程を覚えやすいように絵でまとめました。 伝統的製法とは、シャンパーニュなどの製造に用いられる製法です。 まだ理解が十分でない部分もあると思うので、誤りはわかり次第修正していきたいと思います。 まず、最初はブドウの圧搾から、1次発酵まで。 高品質なスパークリングワインは、房のまま圧搾が行われます。房のままの圧搾のメリットとしては、「苦みの原因となるフェノール類が抽出されにくい」、「不要な色が出にくい」、「圧力が少なくて済む(茎が液体の逃げ道を作る)」の3つがあるようです。 抽出されたジュースは、自然に流出する「フリーランジュース」と、圧力をかけることで流出した「プレスジュース」に分けられます。かけた圧力ごとにジュースを分けておくこと(press fractions)で、ブレンドの際に様々な選択肢が増えるようです。 ブドウジュースはその後、清澄を経て、1次発酵が行われます(清澄の目的は、オフフレーバーを防ぐためだと思われます)。 1次発酵発酵の温度は14~20°C程度とのこと。フルーティーな香りを残せる低い温度でありながら、酵母が活動できる温度です(多くの酵母の適正温度は16°C前後とか)。 これでベースワイン(スパークリングワインのもとになるワイン)が出来上がります。 この時点で、場合によって樽熟成や澱との熟成が行われる場合もあるようですが、あくまでもオプションの1つのようです。 次は、ブレンド(アッサンブラージュ)から、2次発酵のための瓶詰まで。 別々の地域や畑、製造工程から造られたベースワインが、目的によってブレンドされます。長期熟成目的のワインであれば、フリーランスジュースを多めにブレンドするなどがあるようです。 ここで酒石やタンパク質の安定化処理が行われます。製造後に酒石が発生したり、タンパク質による濁りが起こることを防ぐことが目的ですが、一般のワインでは瓶詰のちょっと前に行われることの多い処理です。このような早いタイミングで行われる理由は、伝統的製法の場合は、一度瓶詰をしてしまうと、あとから処理をするのが難しくなってしまうからのようです。 そして、ベースワインは「リキュール・ド・ティラージュ」とともに2次発酵のために瓶詰されます。 リキュール・ド・ティラージュには、ワイン/マスト、砂糖(約24g)、酵母...

シャンパーニュでMLFの香り(乳製品やバターの香り)が感じられないのはなぜ?

MLFと言えば、マロラクティック発酵。 ブドウ中のリンゴ酸が乳酸になる発酵です。 MLFの大きな特徴と言えば、ワインにバターなどの乳製品の香りが加えられることです。 (関連記事: マロラクティック発酵(MLF)の効用 ) マコンやカリフォルニアのシャルドネからは、このMLFに起因する乳製品の香りが強く感じられます。 そう考えると、スパークリングワインの中にも、このバターや乳製品の香りが感じられるものがありそうです。 しかし、これまでシャンパーニュを含め、様々なスパークリングワインを味わってきましたが、はっきりとしたMLF由来の香りが感じられるものはありませんでした。 なので、私は多くのスパークリングワインはMLFをしないものとばかり思っていました。 ずっとそう思い続けてワインの勉強を続けてきたのですが、最近分かったことは、どうやらMLFを行うことはスパークリングワインにおいては決して珍しいことではないということです。 特に寒い地域のブドウを使う場合は、高すぎる酸味を抑えるためにMLFを行うのだそうです。(乳酸はリンゴ酸よりも酸味が低いため) ここで1つ疑問が残ります。それは、「 なぜ、MLF特有の乳製品の香りがはっきり分かるスパークリングワインが見つからないのか? 」です。 これの疑問に対しては1つヒントが見つかりました。それは、「 乳製品の香りの由来となるダイアセチル(diacetyl)という物質はスパークリングワインの2次発酵において、酵母によって代謝されてしまう 」ということです。 つまり、乳製品の香りの由来となる物質がなくなってしまうので、その香りも消えてしまうということです。 スパークリングワインの主な製造方法のうち、 伝統的製法(シャンパーニュ製法) 、 トランスファー方式 、 タンク方式 、いずれも2次発酵を含むので、ダイアセチルの酵母による代謝が原因だとすると、たしかに合点がいきます。 一方で、2次発酵を 炭酸ガス注入法式 は理論的にはMLF香を含むスパークリングワインが見つかるはずですが、そもそもこの方式はMLFと相性の悪いアロマティック品種のスパークリングワインに多く使われる方法なので、そもそもMLF工程は抑制されていそうです。つまり、この製造方式の場合も、MLF香のあるスパークリングワインは見つからなさそうです。 こう考えると、MLFに由来する...

シャンパーニュのサブリージョンとグランクリュ村の覚え方【語呂合わせ】

 シャンパーニュには5つのサブリージョンがあります。 そのうち、重要とされる「 モンターニュ・ド・ランス( Montagne de Reims ) 」、「 ヴァレ・ド・ラ・マルヌ( Vallée de la Marne ) 」、「 コート・デ・ブラン( Côte des Blancs ) 」の3つについてまとめてみました。 (※「 コート・ド・セザンヌ( Côte de Sézanne ) 」と「 コート・デ・バール( Côte des Bar ) 」についても追記をしました。) (関連記事: シャンパーニュ地方は、なぜ発泡性ワインの生産に向いているのか? ) まず、シャンパーニュ地方はパリの北東に位置しています。 そして、有名な3つのサブリージョンは、ランス(Reims)とエペルネ(Epernay)の近く下の図のように広がっています。 そして3つのサブリージョンの特徴をまとめてみました。 Googleマップ上に位置を表してみると、地形的な特徴の違いがよく分かります。 3つの地域では、それぞれ主に栽培されているブドウ品種に違いがあります。主要な栽培品種は次の通りです: モンターニュ・ド・ランス → ピノ・ノワール ヴァレ・ド・ラ・マルヌ  →  ムニエ コート・デ・ブラン  →  シャルドネ ムニエは、マルヌ川に沿った谷にあるのですが、谷であるために、霜の影響があったり、土壌が粘土で、ピノ・ノワールやシャルドネの栽培に向かないようです。そのため、霜に強く、粘土土壌でも成熟するムニエ種が栽培されています。 なぜ、「モンターニュ・ド・ランス=ピノ・ノワール」、「コード・デ・ブラン=シャルドネ」なのかは分かりませんが、ブラン(=白)で白品種のシャルドネが造られているのは覚えやすいです。両者ともに土壌は、チョーク質土壌であるようです。 サブリージョンの地形と、グランクリュ村の位置関係 モンターニュ・ド・ランス モンターニュ・ド・ランス には 「マイィ( Mailly )」 、 「ヴェルゼネ( Verzenay )」 、 「ヴェルジー( Verzy )」 、 「アンボネ( Ambonnay )」 、 「ブジー( Bouzy )」 などのグラン・クリュに格付けされている村があります。この地域では、これらを含め、9つの村がグラン・クリュに格付けされています。 そのうち主要...

自宅練習用のワインはどう選ぶ? ~リースリング・ワインの選び方に関する考察~

 ワイン試験に取り組むにあたって、テイスティングの自宅練習は大きなアドバンテージとなると思います。 しかし、自宅練習に取り組むにあたって、大きな壁となるのが、「ワインの選定」と「費用」の問題だと思います。 これは言い換えると、 いかに費用をかけずに試験の役に立ちそうなワインを選ぶか? ということになると思います。 私が初めてのワイン試験(ワインエキスパート)に取り組んだときに、本当にこれに苦労させられました。 例えば、リースリングワインを探そうと思っても、ワインショップに行くと、様々な産地や価格帯のリースリングワインが並んでいて、自宅練習用に一体どのワインを選んだらいいのか全く見当がつかない状態でした。 当時通っていたワインスクールの講師に相談をすると、「インターネットを検索して、試験対策として紹介されている銘柄を選んだらいいですよ」と言われましたが、紹介されている銘柄と全く同じワインが手に入らなかったり、どのウェブサイトを参考したらよいのかわからなかったりで、あまり参考にはなりませんでした。 あれから数年、少しは自分でワイン選定ができるようになった今当時を振り返ると、自分でワインの選定をするには圧倒的に ワインに関する知識が足りなかった のだと思います。 それを反省して、今だったらこうするという、自宅練習用のワイン選定の方法を簡単にまとめてみようと思います。まずは、白ワインの試験頻出品種の1つである 「リースリング」 についてです。想定する試験は、JSAソムリエ・ワインエキスパート2次試験です。 JSAソムリエ・ワインエキスパート2次試験において重要なことは、 ① 品種特徴を捉える ② 主な産地特徴を捉える の2点だと思います。 ワインの選定方針としては、メジャー産地のリースリングワインを用意することで、①および②のための練習ができると思います。 リースリングのメジャー産地と言えば、アルザス(フランス)、ドイツ、オーストラリアです。実際に、JSAソムリエ・ワインエキスパートの過去問を見ても、リースリングワインの産地はこの3地域に限られます。 アルザスのリースリング ワインの選定 アルザスのリースリングワインの選定は、基本的に「アルザスAOC」の最近の収穫年(直近2年くらい)のワインを選んでおけば、あまり銘柄にこだわる必要はないと思います(あくまでも個人的な...

フラッシュ・デタント (Flash détente)とは?の備忘録

備忘として、以前に調べた「 フラッシュ・デタント (Flash détente) 」の特徴をまとめます。 フラッシュ・デタントとは? ・発酵前の抽出の方法の1つ ・除梗したブドウを素早くに熱し(85-90°C)、真空下で素早く冷やすことで(約2分)、マセラシオンによる色素や風味成分の抽出を高める ・(発酵前抽出なので、タンニンの抽出は目的としていない) 効果(メリット) ・色素と香りを素早く抽出できる ・ワインの果実味を強められる ・貴腐化したブドウの酸化を抑えられる(高温により酸化酵素のラッカーゼが変性する) ・煙に汚染されたブドウから造られるワインが持つ独特の香りを減らすことができる デメリット ・色が定着しにくい(なので長期熟成のワインには向かない) ・真空装置を購入するのに大きな費用がかかる ・熱する時間が長いとフレッシュな香りが失われてしまうリスクがある(「調理した」果実の香りになる) 似た手法として 「サーモヴィニフィケーション(thermovinification)」 がありますが、こちらは真空状態は利用せずに、50~60℃程度の温度でより緩やかに抽出を行うようです。

ワインの原産地統制名称 - AOC、AOP、PDOのざっくり整理

私がワインの勉強を始めた時に最初に行き詰ってしまったのが、AOC, AOP, PDO, PGI, IGTなどの3文字アルファベットです。 フランス、イタリア、スペイン、ポルトガル、ドイツ... と勉強を進めるにつれて、次々とあらたなアルファベットと、ピラミッドが登場します。 必死でそれらを丸暗記してワインエキスパートの試験に臨んだのですが、結局はあまり深い理解が得られないままに、試験の合格と共にワインの勉強を終えてしまいました。 当時は完全に、覚えるべき3文字アルファベットの多さに圧倒されて、その森の中に迷い込んでしまっていました。 今、改めて振り返ってみて、3文字アルファベット(つまり、ワイン法の品質分類)は、すごく平たく言うとこういうことだったのではないかと思っています。その理解を、下に簡単にまとめてみました。個人的な理解なので、完全に正しいかどうかはわかりません。 以下、スライドの説明です。 【ワインの分類】について すごく大雑把に言うと、ワインには「産地名が保護されているワイン」と、そうでないワインがあります。 「産地名が保護されているワイン」とは、例えば、「ブルゴーニュ」ワイン。ブルゴーニュのブドウを使ってなかったり、ブルゴーニュで造られてないワインには、ボトルのラベルに「ブルゴーニュ」という名前を使ってはいけないということです。 さらに、EU圏内の場合、「産地名が保護されているワイン」の中には「産地名が厳しく保護されているワイン」があります。 「厳しく」というのは、ブドウ品種や、ブドウの収穫量、醸造方法、熟成期間などに関する基準を指します。つまり、決められた作り方をしたワインでなければ、その産地名をラベルに表記してはいけないということです。 例えば、シャンパーニュ地方のブドウを使い、そこで醸造をしたワインであっても、シャンパーニュ製法で作られていなければ、「シャンパーニュ」とラベルに表記ができないということです。 【ワイン分類の名称】について 上で説明をしたワインのうち、産地名が保護されているワインは、それぞれの分類(品質分類)の名前がついています。 厳しく産地名が保護されたワイン=PDO 産地名が保護されたワイン=PGI EU圏外で産地が保護されたワイン=GI 【EU各国での名称の違い】について PDOやPGIという名称は、EUが近年(2008年)新た...

用途から見たスパークリング・ワインの残糖量のラベル表示

 ワイン試験において、スパークリング・ワイン残糖量のラベル表示は必須です。 しかし、数字ばかりを追っていると、なかなか頭に入ってこないので、どんなケースでその残糖のワインが登場するのかを個人的にまとめてみました。 文字や数字の羅列を覚えるよりは、なんとなくイメージが膨らんで暗記作業もはかどるような気がします。

スペインのスパークリングワイン、カバ(Cava)の主要三品種とその特徴

 スペインのスパークリングワインであるカバ(Cava)に使われる主要なブドウ3品種と、その特徴を覚えるために資料を作成しました。 テーマは、だんご三兄弟ならぬ、「カバ三兄弟」です。 擬人化すると、結構すんなり頭に入るような気がします。

2次試験でも役立つ?酒精強化ワインの見分け方(シェリー、ポートワイン、マデイラ、VDN、ラザグレン・マスカット)

 最近、さまざまな酒精強化ワインを飲む機会に恵まれたため、私的な酒精強化ワインの見分け方を表にまとめてみました。 対象とした酒精強化ワインは次の通りです: シェリー ポート マデイラ VDN ラザグレン マスカット まだまだ酒精強化ワインは飲み始めなので間違っているところもあるかもしれませんので、気が付くたびに修正をしていきたいと思います。 この見分け方は、個人的には、JSAソムリエ・ワインエキスパートの二次試験でもかなり有用なのではないかと思っています。 以下、この表の詳細です。 【レモン色 x 辛口】のタイプ ・フィノ/マンサニーリャ(シェリー) レモン色で辛口の酒精強化ワインと言えば、ほぼ「フィノ」か「マンサニーリャ」シェリーで決まりだと思います。 さらに、フロール(産膜酵母)由来のアセトアルデヒドのツンとした香りや、ナッツ系の香りが感じられたらまず間違いないなしです。 「フィノ」と「マンサニーリャ」は気候の違いによりフロールの形成に違いがあり、香りにも若干の違いが出るようなのですが、この香りをかぎ分けるのは相当至難の業だと思います。試験などでも問われることはまずないようなので、私はかぎ分けることはほぼあきらめています。 【レモン色~黄金色 x 辛口】 のタイプ このタイプには、「ペールクリーム シェリー」、「ホワイトポート」、「VDN(白)」が含まれます。 見た目やアルコール度で判断するのは難しいので、この3つは個人的には香りで判断をするしかないと思っています。 ・ペールクリーム(シェリー) ペールクリームは、フロールの下での熟成を経ているため、フィノやマンサニーリャと同様に、「フロール由来のアセトアルデヒドのツンとくる香り」や「ナッツ系の香り」を持つことが特徴だと思います。 ・VDN(白) VDN(白)には具体的には、「ミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズ」、「ミュスカ・ド・フロンティニャン」、「ミュスカ・ド・サン・ジャン・ド・ミネルヴォワ」などが含まれます。 VDN(白)は、マスカット由来の華やかでさわやかな香りが特徴だと思います。個人的には、「はちみつレモンのようなフレッシュな香り」で覚えています。 ・ホワイトポート ホワイトポートはレモンのさわやかさというよりは、熟したモモやアプリコットに近い香りだと思います。個人的には「煮詰めたリンゴの香り」...

ポート(ワイン)の主要なブドウ5品種と私的暗記法

「ポート(ワイン)」と言えば、世界3大酒精強化ワインの1つでポルトガルで製造されています。 ポートに使うことのできるブドウ品種はなんと、100種類以上もあるようです。 しかし、高級なポートの生産で好まれるブドウ品種は主に次のような5品種なのだとか。 トウリガ・フランカ(Touriga Franca) ティンタ・ロリス(Tinta Roritz) ティンタ・バロッカ(Tinta Barocca) トウリガ・ナショナル(Touriga Nacional) ティント・カォン(Tinto Cão) 試験対策などの場合には、この5品種を覚えておけば何とかなりそうです。 そこで私的なポート5品種の暗記方法です。 -------------------------------------------------------------------------- 通りがフランス国民*( トウリガ・フランカ、トウリガ・ナショナル) ちゃんと顔見たら (ティント・カォン) ティーンやロリばっか (ティンタ・ロリス、ティンタ・バロッカ) *国民 = national --------------------------------------------------------------------------