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3月, 2018の投稿を表示しています

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ワインから感じられる「スギ」の香りとは?(考察)

 ワインの香りを表現する際に、しばしば 「スギ」 という言葉が登場します。 この「スギ」という言葉は、おそらく英語の「Cedar」に由来しており、Cedarは正確には日本のスギと異なるセイヨウスギを意味します。 厳密には、日本のスギは、マツ綱のヒノキ科スギ属で日本固有種であり、Cedar は、マツ目マツ科のヒマラヤスギ属です。 香りとしては、スギもCedar(ヒマラヤスギ)も一般に、 森林浴を思わせる爽やかさや清涼感を香り を持つと言われています。基本的には、 「スギ」 も 「Cedar」 を似たような香りを持っているようです。 さて、ワインにおいて 「Cedar」 という言葉が使われる場合、多くの場合、これは 樽熟成を経た赤ワイン に対して使われます。「Oak」という表現に類似しており、 ワインが持つ木の香り を表す言葉として使われます。(※樽熟成の代わりにオークチップを使った場合でも感じられるようですが、その香りは弱くなるようです) そのため、香りのタイプとしては通常、 第2の香り(ワイン醸造に関係する香り) に分類されています。 また、ブドウ品種としては 「カベルネ・ソーヴィニヨン」 によく使われる言葉としても知られています。 カベルネ・ソーヴィニヨンは、製造工程において、比較的、 長期の樽熟成を伴う ことの多いブドウ品種です。そのため、ワインはオーク樽由来の木の香りを帯びることが多く、このような表現と相性が良いのだと思います。 また、カベルネ・ソーヴィニヨンは品種由来の香りとして、 「メンソール」 や 「ハーブ」 のような 青さや清涼感のある香り を持つことで知られています。これが樽熟成に由来する木の香りと相まって、森林浴を思わせる爽やかさや清涼感をもつ 「Cedar」 や 「スギ」 という表現用語で表されるのだと思います。 時々、カベルネ・ソーヴィニヨンの品種特徴として「スギの香り」と書かれていることがありますが、樽熟成を伴わないカベルネ・ソーヴィニヨンからはもしかしたらスギの香りは感じられないかもしれません。 一般的に、「スギ」や「Cedar」の香りを持つ赤ワインは、フレンチオークで熟成されたものであると言われています。例えば、ボルドーの赤ワインや、高品質なナパバレーのカベルネ・ソーヴィニヨンなどがこれに当たります。 アメリカンオークが樽熟成に使われた場

酒類飲料概論1-3の感想

第3回は引き続き 酒類飲料概論1です 。 内容は、ワイン醸造。 全体の流れは、前回の小テスト → テキスト解説(1時間程度) → テイスティング( 1時間程度) 全体的な印象: 一次試験対策部分は、ワイン醸造は人から話を聞いた方がイメージができるので効率的。独学でできないこともないですが、理解が浅くなります。 二次試験対策(テイスティング)は、白ワインの品種による違い。各品種の 良いと思った点: ワイン醸造は覚えることが多く、様々な情報があふれています。その中で、重点的に覚えるべき点、理解をしておく程度で暗記は不要な点などをおしえてもらえるので、かなり効率的に勉強をすることができます。 テイスティングは、白ワイン6種の品種による味の違い。品種によるワインの違いの説明を、実際のワインを飲みながらできるのは助かります。授業でできなくても、自宅練習のための評価ポイントを理解することができます。 いまいちな点: 特になし 今回の重要ポイントのまとめです! 第3回 ●醸造工程 除梗(エグラパージュ)、破砕(フーラージュ) ↓ 主発酵(フェルマンタシオン・アルコリック) *酵母(サッカロミセス・セレヴィシエ)の働きでアルコール発酵が起こる *地域、年により補糖(シャプタリザシオン)を実施 ↓ 醸し(マセラシオン) ↓ 圧搾(プレシュラージュ) ↓ マロラクティック発酵(マロラクティック・ファーメンテーション:MLF) ↓ 熟成(エルヴァージュ)、補填(ウイヤージュ) ↓ 澱引き(スーティーラージュ、ラッキング) ↓ 清澄(コラージュ、ファイニング) ↓ 濾過(フィルトラージュ) ↓ 瓶詰め(アンブテイヤージュ) ●亜硫酸添加の目的(破砕後) ①酸化防止 ②殺菌(静菌)効果 ●ステンレスタンクの利点(主発酵において) ①衛星管理が容易 ②耐腐食性 ①温度管理が容易 ●果帽管理の方法 ①ルモンタージュ(ポンピング・オーヴァー、液循環) ②ピジャージュ(櫂入れ) ●ルモンタージュの効果 ①酸素供給 ②果皮からフェノール類その他の成分の抽出 ③糖分、酵母、温度の平均化 ●マロラクティック発酵 リンゴ酸→乳酸+二酸化炭素 *乳酸菌(エノコッカス・エ

酒類飲料概論1-2の感想(ブドウの生育サイクルと栽培作業など)

第2回は引き続き 酒類飲料概論1です 。 内容は、ブドウの栽培。 全体の流れは、前回の小テスト → テキスト解説(1時間程度) → テイスティング( 1時間程度) 全体的な印象: 一次試験対策部分は、独学でもできそうです。 二次試験対策(テイスティング)は、コツが分かってきてどのような部分をどのように評価をして回答をすればよいかのイメージがつかめてきました。 良いと思った点: 小テストはどの範囲も満遍なく復習してくモチベーションになるのでGood!独学だと、どうしても頻出分野の復習に偏ってしまうので、弱点分野ができがちです。 テイスティングは、引き続き第1回と同様の内容でしたが、同じことを繰り返していくと、だんだん注目するポイントや、それをどのように回答に結び付けたらいいかが分かってきて良いです。あとは、3,000円前後のワインを毎回4種類テイスティングできるのが良いです。自分でそろえるのはなかなか大変なので。 いまいちな点: テキスト解説は独学でもできそうな内容。特に、「ブドウの栽培」は統計情報のように年によって変わるものではないので、スクールで最新の情報を教えてもらう必要はありません。 今回の重要ポイントのまとめです! ●ブドウの品種 ヴィティス・ヴィニフェラ ・中近東原産 ・ワイン醸造に適し、耐病性が 強い ・乾燥した気候に適応し、湿気の多い気候に弱い ヴィティス・ラブルスカ ・北米大陸原産 ・湿った気候に適応し、耐病性が強い ・フォキシーフレーヴァーと呼ばれる香りが出る ●ブドウの断面図  果皮・・・色素(アシトシアニン類)が豊富に含まれる 果肉(果皮の内側)・・・糖度が高い部分 果肉(種子の間)・・・酸が高い部分 種子・・・ポリフェノール(タンニンなど)が豊富に含まれる ●ブドウの選抜 ・マサルセレクション(集団選抜)・・・性質の良い複数の株から枝を取り、苗を作って植える方法。遺伝子の多様性が見込める。 ・クローンセレクション・・・性質の良い株から挿し木で同じ遺伝子の苗を作り選抜をすること。 ●栽培に適する条件 年平均温度(ブドウ一般): 10~20℃ 年平均温度(ワイン用): 10~16℃ 緯度: 北緯30~50度、南緯30~50度 日照時間

酒類飲料概論1-1の感想

ワインスクールでの授業を受けた感想です! ワインスクールでは、毎週もしくは隔週で定期的に授業を進めていくのですが、 1回の講座では毎回、一次試験(CBT試験)と二次試験(テイスティング)の対策をバランスよく行っていきます。 一次試験対策の授業を受けた感想をまとめると... 全体的な印象: 独学でも勉強できそうな内容。しかし、重要部分やテクニックを教えてくれるので、勉強の効率がよさそう! 良いと思った点: 多くの情報の中から、覚えるべきポイントを教えてくれる 毎週、予習と復習を求められるので、満遍なく勉強ができるので、弱点がなくなりそう 昨年からアップデートされた情報がいち早く手に入る(ワインの統計情報など) いまいちな点: 基本は市販の「ワイン受験講座」に従って進めていくので、書籍を購入すれば独学でも勉強できてしまう 下は個人的な重要ポイントのまとめです: 酒類飲料概論1-前半 ●酒類分類 醸造酒・・・ワイン、シードル、ビール、日本酒、老酒など 蒸留酒・・・ブランデー、ウイスキー、ウォッカ、ジン、ラム、焼酎など 混成酒・・・ヴェルモット、リキュール類など ●ワインの統計 世界のブドウ栽培面積(2017年予測): 約752万ha 世界のブドウ生産量 (2017年予測): 約7580万トン 世界のワイン生産量 (2017年予測): 2.5億hℓ 世界のワイン消費量 (2017年予測): 2.4億hℓ 国別ワイン生産量順位: イタリア → フランス → スペイン → アメリカ → オーストラリア → アルゼンチン → 中国 → 南アフリカ → チリ → ドイツ 国別ワイン消費量 順位 : アメリカ → フランス → イタリア → ドイツ → 中国 ●ワインの特性 アルコール発酵の化学式を示した人物: ジョセフ・ルイ・ゲイ・リュサック 発酵のメカニズムを解明した人物: ルイ・パストゥール ワイン用酵母: サッカロミセス・セレヴィシエ ●ワイン中の有機酸 ブドウに由来する酸: 酒石酸、リンゴ酸、クエン酸 発酵によって生成する酸: コハク酸、乳酸、酢酸 貴腐ワインに含まれる酸: グルコン酸、ガラクチュロン酸 ●ワインと健康: ワインの通常水素イオン指数: pH2

ワインエキスパートを独学で勉強するために準備したもの ~その2

ワインエキスパート試験は、選択問題の一次試験と、テイスティングの二次試験から構成されています。 一次試験は、ひたすら本を読んで覚える勉強方法なのですが、二次試験はちょっと厄介で、自分の舌にワインの味を覚えさせなければなりません。ワインを味わって、産地やブドウ品種、収獲年などを当てなければならないのです... 独学での勉強方法は、とりあえず、過去の出題傾向を調べて、ひたすらワインを味わうことにしました。 そのために次のような、ワインの保存アイテムが役に立ちました。 【正規輸入品】VACUVIN バキュバン ストッパー2個付き V-20 (¥1,630) 基本的には、ワインをボトルで買ってきて、一人で何度も何度も味わうのですが、一人だとどうしても消費のスピードが遅くて、その間にワインの劣化が進んでしまいます。 この製品は、飲みかけのワインボトルの空気を抜いて栓をしてくれるので、普通に保存をするよりも圧倒的に、ワインの味や香りの劣化を防いでくれます。 使い方は簡単! こんな感じで、ボトルにキャップを取り付けて... キャップの上にポンプを乗せて、ボトルからひたすら空気を抜き出します。 残りのワインの量にもよりますが、ポンプを数回~数十往復させるだけ! 「シュッシュッ」と空気を抜き始め、「カチッカッチッ」という音に変わったら空気の抜けた合図! これで空気抜きは完了です。 保存中は、キャップはつけっぱなしなので、複数のボトルを保存する場合には、次のような追加キャップの購入が必要です。 VACUVIN ストッパー2個セット (¥ 589) 私は、品種や、産地、収獲年の違いを比べるために、常に4~6種類のワインをこれで保存していました。 (関連記事: JSAソムリエ・ワインエキスパート2次試験対策、セルフ小瓶練習法 ) (関連記事: テイスティング下手のJSAワインエキスパート2次試験対策 )

ワインエキスパートを独学で勉強するために準備したもの

ワインエキスパート試験を独学で勉強するために、最初に準備したものを紹介します。 ワインエキスパートって何?を知る まずは、そもそもワインエキスパートがどんな試験なのかを知ることから始めようと思ったので、 『ワインとグルメの資格と教室 (イカロス・ムック) 』 を買いました。 この本はタイトルの通り、ワインやグルメに関するさまざまな資格の概要や、過去問なんかが含まれていました。 もともと、ワインスクールの初心者コースに通っていて、この経験をなんとか形として残したい!と思ってワインエキスパート資格に興味を持ちました。しかし、人づてに聞いた「ワインエキスパート」という言葉だけが先行して中身を全く知らなかったので、この本を読んで何となく中身がわかりました! ソムリエと同等の知識を求められる、結構しっかり勉強しなければいけない試験だったんですね... どんなことを勉強しなければならないの?を知る 次に勉強すべき内容を知るために買ったのは 『ワイン受験講座』 です。 試験の出題範囲はソムリエ協会が出している教本がもとになっているのですが、その教本はあまりにボリュームが多すぎるらしいとのことで、その内容がギュッとまとまったこの本を買いました。 大手ワインスクールからの出版されている、この試験の定番の参考書とのこと。 一次の筆記試験の勉強は、この本と過去問が中心となりました。過去問をやって、わからないところをこの本で調べるという流れでした。 ちょっと値段が張るのですが、この本は必須だな!と思いました。 暗記のお供に... もう1つ購入をした書籍があります。それは、 『ワイン受験ゴロ合わせ暗記法 』 です。 ワインエキスパート試験って、本当に覚えることが多いんです。ワイン産地とか、製造工程の名前とか... しかも、その多くが耳慣れないフランス語! 意味を追いながら覚えたいというのが心情ですが、情報があふれすぎて、最後はやっぱり語呂合わせに頼るしかないんです。 結構無理のある語呂があったりで、逆に覚えにくいよ!なんてのもあるんですが、ところどころ活用しながら利用をしました。 必須ではないんですが、あったら時々便利!

ブログ作成!

今年こそ、ワインスクールに通ってワインエキスパート資格の取得を目指すことに決めました! 折角なので、その過程をこのブログにつづっていきたいと思います。 実は昨年、独学でワインエキスパートを目指そうと思っていたのですが、なんと!! 試験の受付期限までの申し込み逃してしまい、挑戦するチャンスさえ逃してしまいました。 今年はスクールに通うことにしたので、独学とスクールの比較も含めて、つづっていきたいと思います。 なぜ今年はワインスクール? なぜ、今年はスクールに通うことにしたかというと、独学だと2次試験のテイスティング対策がなかなか大変だったからです。 過去問の出題傾向をネットなどで調べながら、いろいろなワインを飲み比べなければならないのですが、ワインを集めるのがなかなか大変で... ワインを買いに行く労力や、費用を考えたら、実はワインスクールにお金を払った方が効率的なのでは?と思ったためです。 これが本当にそうなのかも検証しながら、記録を残していくことができればと思います。