スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

4月, 2024の投稿を表示しています

最新記事

なぜ、A.O.C. フラジェ・エシェゾー(A.O.C. Flagey-Echézeaux) のワインが無いのか?を考察

 今回のテーマは、ブルゴーニュの「コート・ド・ニュイ(Côtes de Nuits)」地区にある「 フラジェ・エシェゾー(Flagey-Echézeaux)  」村です。 場所は下の地図のように、モレ・サン・ドニ村、ヴージョ村、ヴォーヌ・ロマネ村の間に挟まれています。 コート・ド・ニュイの村名のワインが認められている他の村と比べると、特にそれほど小さい村でもありません。ヴージョ村やヴォーヌ・ロマネ村の方がよっぽど面積は小さめです。 しかし、このフラジェ・エシェゾー村ではその名を冠したAOCのワインを造ることは許されていません。つまり、「A.O.C. Flagey-Echézeaux」という名のワインは存在しません。 その代わり、この村で栽培されたブドウから村名を冠したワインを造る場合、全て「A.O.C. Vosne-Romanée」という隣の村の名前を冠したワインとして造られます。 なぜ、フラジェ・エシェゾー(Flagey-Echézeaux) には村名のワインが無いのでしょうか?少し疑問に思って、フラジェ・エシェゾーのブドウ畑について調べてみました。 まず、フラジェ・エシェゾーのブドウ畑の場所ですが、村名以上のワインを造ることのできるブドウ畑は、村の西側に局地化しているようです。村の中心地は、点線の楕円の部分に固まっているので、場所としては村の外れにあるようです。 この村の西側に局地化した畑のうち、大部分を占める畑は、特級畑である「エシェゾー(Echézeaux)」と「グラン・エシェゾー(Grands-Echézeaux)」です。 これら2つのグランクリュ畑から造られるブドウからは、唯一、フラジェ・エシェゾー村のアイデンティティの感じられる、「A.O.C. Echézeaux」と「A.O.C. Grands-Echézeaux」のワインが造られます。 残りの畑は、プルミエ・クリュ畑と村名ワイン畑となりますが、これらの畑で造られるワインはそれぞれ「A.O.C. Vosne-Romanée Premier Cru」と「A.O.C. Vosne-Romanée」となり、フラジェ・エシェゾー村の名前が使われることはありません。 それでは、ここでヴォーヌ・ロマネ村のブドウ畑の分布を見てみたいと思います。 これを見ると、ヴォーヌ・ロマネ村のブドウ畑は、フラジ...

エントレ・コルディリェラス? チリの新しい原産地呼称の覚え方

 チリのワイン産地は南北に長く広がりますが、地形的な特徴の影響を受けるために、実は南北よりも東西にかけて、気候や土壌の多様性が非常に高いと言われています。 従来の原産地呼称では、この東西にかけてのワインスタイルの特徴の違いが十分に表現されていませんでしたが、2011年から、この問題を解決するための新たな付加的な原産地呼称が加えられました。 それが、「コスタ(Costa)」、「エントレ・コルディリェラス(Entre Cordilleras)」、「アンデス(Andes)」の3つです。 これは従来の原産地呼称に付加的に加えられるもので、例えば「Aconcagua」で造られたワインに対して、「Aconcagua Costa」、「Aconcagua Entre Cordilleras」、「Aconcagua Andes」のようにラベルに表記されるようです。 上図のように、「コスタ」は海の影響を受ける地域、「アンデス」はアンデス山脈の影響を受ける地域、そして「エントレ・コルディリェラス」はその間の地域を表します。 この新たな原産地呼称の仕組み自体はシンプルなのですが、それぞれの名前、特に「エントレ・コルディリェラス(Entre Cordilleras)」を覚えるのが厄介です。 そこで、これを覚えるための語呂合わせを考えてみました。 エントレ・コルディリェラスは少し苦しいですが、英語のスペルも覚えられるように、それに合わせた語呂合わせにしてみました。 <了>

チリのワイン用のブドウ栽培環境のまとめ

 チリのワイン用のブドウ栽培環境をまとめてみたいと思います。 さらには、地域ごとの栽培環境の違いによるワインスタイルの違いにも言及してみたいと思います。 これはあくまでも個人的なまとめなので、もしかしたら誤っている部分があるかもしれません。 まず、地域差はありますが、チリの全体的な栽培環境は次の通りです: 温暖な地中海性気候であるということは、非常にブドウ栽培に適した気候であると言えると思います。ここから、大量生産ワイン用のブドウ栽培が期待できると言えそうです。 また、温暖な気候であるとともに、海や山からの冷涼効果が期待できるということは、低品質の大量生産ワインだけでなく、高品質ワインに向いたブドウの栽培も期待できると言えそうです。 ではここから、主なワイン産地である4つの地域について、栽培環境を見ていきたいと思います。チリには6つのワイン地域がありますが、主要なワイン産地は、コキンボ、アコンカグア、セントラルヴァレー、南部地方の4つのようです。 チリの国土は縦長であり、それぞれの地域によって気候や栽培環境に大きな違いがあります。そして、その違いは生産されるワインのスタイルにも大きな違いを生み出します。 まずは、 「コキンボ」 からです。 コキンボの栽培環境とワインスタイルの特徴を下にまとめてみました。 コキンボの特徴は、とても険しい山間にあり、厳しい栽培環境にあるということです。 すぐ北にはアタカマ砂漠があるようなとても乾燥した地域で、ブドウ栽培地域としては緯度の低い場所にあります(南緯30°くらい)。 このような厳しい栽培環境においてもブドウ栽培ができるのは、海岸山脈にキャップがあるような谷間であり、そこには海風が吹き込むことで一定の冷涼効果が得られるようです。また地域によっては、アンデス山脈からの冷たい風の冷涼効果も得られます。 また険しい山間にあることから、標高による冷涼効果も得られ、日夜の寒暖の差も得られます。 コキンボで製造されるワインのイメージは、厳しい環境で造られたギュッと凝縮された少量生産のワインです。平野部が少ないことや、都市部からのアクセスが難しいことで、このような利益率の高いワインの生産が向いているようです。 次は、 「アコンカグア」 です。 アコンカグアはコキンボの南、セントラルヴァレーの北に位置します。 アコンカグアの特徴は、沿岸...

チリのセントラルヴァレーのサブリージョン/ゾーンの覚え方

チリ最大のワイン産地であるセントラル・ヴァレーには4つのサブリージョンがあります。 そして、サブリージョンのいくつかは、さらに細かいゾーンに分かれています。 これらのサブリージョンやゾーンは比較的メジャーな産地なのですが、何度覚えてもすぐに忘れてしまうので、忘れないための語呂合わせを考えてみました。 ラペル・ヴァレー(サブリージョン)のカチャポアル・ヴァレー(ゾーン)とコルチャグア・ヴァレー(ゾーン)以外にもいくつかゾーンはあるようですが、今回は有名なこの2つのゾーンのみを取り上げました。 実際に、「ラペル・ヴァレー」という名前よりも、「カチャポアル・ヴァレー」や「コルチャグア・ヴァレー」というゾーンの名前の方がワインラベルに使われることが多いそうです。 以上。