タイトルの通り、ワインの名称に出てくる 「Côte」 と 「Coteaux」 は非常に紛らわしい言葉です。 両者ともに丘陵地や斜面を表す言葉ですが、「Côte」は 「コート」 、「Coteaux」は 「コトー」 と表記されることが多いようです。 「Côte」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Côtes du Rhône (コート・デュ・ローヌ) ・Côtes de Provence (コート・ド・プロヴァンス) 一方で、 「Coteaux」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Coteaux Champenois (コトー・シャンプノワ) ・Coteaux Bourguignons (コトー・ブルギニヨン) この2つの言葉の違いを調べてみましたが、どうやら 「Côte」 の方が狭い、特定の丘陵地・斜面を表し、 「Coteaux」 は比較的広い地域を表し、複数の丘陵地・斜面を表すことが多いようです。 例えば、 「Côtes du Rhône 」 はローヌ川沿いにある斜面という特定の地域のブドウ畑から造られたワインを示しています。一方で、 「Coteaux Champenois」 は、シャンパーニュ地方にある広範囲の数々の丘陵地から造られたワインを指しているようです。 詳しいことはそこまでよくわかりませんが、 ・「Côte」 → 狭い、特定のエリア ・「Coteaux」 → 広い、包括的なエリア のような使われ方のようです。 ちなみに、プロヴァンス地方のロゼワインのAOCでは、広さにそんなに違いがないにも関わらず「Côte」と「Coteaux」 の名が付くAOCが入り混じっています。 「Côte」と「Coteaux」 のどちらが含まれるのかは、必ずしも広さだけでは決まらないようです。 <了>
WSET Level 4 (通称、ディプロマ)のユニット構成や学習範囲について調べてみました。 (関連記事: 「WSET Level 4 Diploma in Wines(通称、ディプロマ)」について調べてみました ) ユニット構成 以前に、さまざまなサイトを調べてみたのですが、なかなかわかりやすいサイトがなかったので、 自分なりにまとめてみたのが下の図です。 現在のユニットは、D1~D6までの6つで構成されているようです。ディプロマの取得は最低でも18ヵ月以上かかるかなりの長丁場のようです。 ちなみに、レベル3の内容と照らし合わせてみると次のようになるようです: ユニットD1 = レベル3の第2章(ワイン価格とワイン法部分は除く) ユニットD2 = レベル3の第2章(ワイン価格とワイン法の部分) ユニットD3 = レベル3の第3章(世界の非発泡ワイン) ユニットD4 = レベル3の第4章(世界の発泡性ワイン) ユニットD5 = レベル3の第5章(世界の酒精強化ワイン) ユニットD6 = 該当なし(しかし論文のテーマはD1~D5の範囲のいずれかに含まれる;例えば「オーストラリア」など) ディプロマではレベル3の内容をさらに深くやっていくようなイメージだと思います。 レベル3ではすべての分野を含めて1回の試験で合否が判定されますが、ディプロマでは各ユニットごとに試験が行われ、6つ全てに合格をして初めてディプロマの合格となるようです。 各ユニットのボリューム(重み) Level4のSpecificationによると、各ユニットのボリュームの次の通りのようです: ・ ユニット D1(20%) ・ ユニット D2(10%) ・ ユニット D3(50%) ・ ユニット D4(5%) ・ ユニット D5(5%) ・ ユニット D6(10%) D3は全体の半分を占めるとても大きなユニットです。 合格した方の情報を調べてみると、D3以外を最初に終わらせて、最後に難関であるD3に取り組む方が多いように感じます。 できるだけ正しい情報をまとめたつもりですが、もし誤りがあったらその都度直していきたいと思います。