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3月, 2024の投稿を表示しています

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なぜ、A.O.C. フラジェ・エシェゾー(A.O.C. Flagey-Echézeaux) のワインが無いのか?を考察

 今回のテーマは、ブルゴーニュの「コート・ド・ニュイ(Côtes de Nuits)」地区にある「 フラジェ・エシェゾー(Flagey-Echézeaux)  」村です。 場所は下の地図のように、モレ・サン・ドニ村、ヴージョ村、ヴォーヌ・ロマネ村の間に挟まれています。 コート・ド・ニュイの村名のワインが認められている他の村と比べると、特にそれほど小さい村でもありません。ヴージョ村やヴォーヌ・ロマネ村の方がよっぽど面積は小さめです。 しかし、このフラジェ・エシェゾー村ではその名を冠したAOCのワインを造ることは許されていません。つまり、「A.O.C. Flagey-Echézeaux」という名のワインは存在しません。 その代わり、この村で栽培されたブドウから村名を冠したワインを造る場合、全て「A.O.C. Vosne-Romanée」という隣の村の名前を冠したワインとして造られます。 なぜ、フラジェ・エシェゾー(Flagey-Echézeaux) には村名のワインが無いのでしょうか?少し疑問に思って、フラジェ・エシェゾーのブドウ畑について調べてみました。 まず、フラジェ・エシェゾーのブドウ畑の場所ですが、村名以上のワインを造ることのできるブドウ畑は、村の西側に局地化しているようです。村の中心地は、点線の楕円の部分に固まっているので、場所としては村の外れにあるようです。 この村の西側に局地化した畑のうち、大部分を占める畑は、特級畑である「エシェゾー(Echézeaux)」と「グラン・エシェゾー(Grands-Echézeaux)」です。 これら2つのグランクリュ畑から造られるブドウからは、唯一、フラジェ・エシェゾー村のアイデンティティの感じられる、「A.O.C. Echézeaux」と「A.O.C. Grands-Echézeaux」のワインが造られます。 残りの畑は、プルミエ・クリュ畑と村名ワイン畑となりますが、これらの畑で造られるワインはそれぞれ「A.O.C. Vosne-Romanée Premier Cru」と「A.O.C. Vosne-Romanée」となり、フラジェ・エシェゾー村の名前が使われることはありません。 それでは、ここでヴォーヌ・ロマネ村のブドウ畑の分布を見てみたいと思います。 これを見ると、ヴォーヌ・ロマネ村のブドウ畑は、フラジ...

サルデーニャ州(イタリア)の白ワインと主要白ブドウ品種の覚え方

サルデーニャ州の主要な白ワインと、白ブドウ品種の覚え方を考えてみました。 まず、サルデーニャ州の主要な白ブドウ品種と言えば、ヴェルメンティーノ(Vermentino)です。 栽培面積の大きさは、カンノナウについで州内で第2位と言われています。 ヴェルメンティーノは、フランス南部ではロール(Rolle)という名前でも呼ばれる品種です。スペルはRolle(役割)とは違い、「L」が2つ重なるようです。 そして、サルデーニャ州の高品質な白ワインはこの品種から造られています。次の2つのワインは、このヴェルメンティーノから造られています。 ・ヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャDOC ・ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラDOCG 「ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラDOCG」はこの州唯一のDOCGワインとしても有名です。 ここまで国際的に広く利用されている品種であるヴェルメンティーノを取り上げてきましたが、サルデーニャには土着品種の白ブドウも広く栽培されています。 それが、「ヌラグス」というなのブドウです。 このブドウから造られるワインの多くは、主にこの地域で消費されるようなワインに使われているようです。 <了>

サルデーニャ州(イタリア)の赤ワインと主要黒ブドウ品種の覚え方

 イタリアのサルデーニャ州で製造されている主要赤ワインと、主要黒ブドウ品種の覚え方を考えてみました。 まず赤ワインとして有名なのは次の2つです: ・カンノナウ・ディ・サルデーニャDOC(Cannonau di Sardegna DOC) ・カリニャーノ デル スルチスDOC (Carignano del Sulcis) カンノナウとは、グルナッシュ・ノワールのサルディーニャ州での呼称です。 カンノナウはサルデーニャ州で最も栽培面積の大きなブドウ品種です。 また、カリニャーノとはカリニャンのイタリアでの呼称です。 カリニャンは、黒ブドウの中でカンノナウに続いて2番目に栽培面積の大きな品種です。 サルデーニャではこのように2種類の国際品種が多く栽培されていますが、土着品種の黒ブドウも栽培されいます。 その中でも栽培面積の大きいものは、モニカ(Monica)という名前のブドウです。これは主に、この土地で消費されるようなワインに使われているようです。 <了>