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12月, 2021の投稿を表示しています

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ドイツワインの品質分類のピラミッドで誤解していたこと

 ドイツワインは、ワイン法によって大きく 4つ に分けられています。 原産地名称保護のある「 プレディカーツヴァイン(Prädikatswein) 」と「 クヴァリテーツヴァイン(Qualitätswein) 」、地理的表示保護のある「 ラントヴァイン(Landwein) 」、そして、地理的表示のない「 ドイッチャー・ヴァイン(Deutscher Wein) 」の4つです。 図で表すと次のようなピラミッドで表されます。ドイツワインを学ぶ場合、これはおなじみのチャートです。 これは基本的には、 品質分類の順位 を表したものだと思います。つまり、そのワインの 生産における制約の厳しさ を、上から順に並べたものだと思います。 例えば、最上位のプレディカーツヴァインの製造には、ブドウの栽培地、収穫方法、ブドウ中の最低糖度、ラベル表示などに厳しいルールが設けられています。しかし一方で、最下位のドイッチャー・ヴァインにおいてはドイツ国内であれば特にブドウ栽培地の制約はなく、その他についてもそれほど厳しい制約はありません。 そして、このような特徴を持つ品質分類のピラミッドにおいて、私は長らく勘違いをしていました。 それは、 「基準が厳しい=生産量が少ない」という思い込み です。そのため、生産量は階層が下のものの方が多く、上位になるにつれて減っていくと思っていました。 ちょうどピラミッドのチャートが表すように、下位の ドイッチャー・ヴァインやラントヴァインがドイツワインの生産量を下支えしている のだと思い込んでいました。 しかし、実際の生産量は、その思い込みと異なりました。 生産量を考慮すると、ピラミッドは概ね次のような形となります。 ドイツワインの生産量を下支えしていると思われていた「 ドイッチャー・ヴァイン 」と「 ラントヴァイン 」を合わせた生産量は実は全体の4%ほどしかないそうです。 そして、残りの生産の2/3ほどを「 クヴァリテーツヴァイン 」が占めており、残りの1/3ほどが「 プレディカーツヴァイン 」です。 実は、日常的にもっとも多く飲用されているワインは、このチャートが表すように「 クヴァリテーツヴァイン 」なのだとか。 今回の件は、チャートによる視覚的効果によって、事実を誤認してしまう典型的な例の1つだと思いました。 このような品質基準のピラミッドチャート...

flocculation(凝結、綿状沈殿)の意味 | 英語ワイン書籍に出てくる英単語

 flocullation = 「凝結、綿状沈殿」です。 スパークリングワイン、特に瓶内二次発酵の工程でよく出てくる単語です。 瓶内二次発酵のスパークリングワインでは、その言葉の通り二次発酵がワインボトルの中で行われます。この二次発酵によって、スパークリングワインの特徴である、二酸化炭素の泡が造られ、瓶内に閉じ込められます。 二次発酵では副産物として酵母の死骸などの澱が生成されるわけですが、これは一般的に出荷前に取り除かれます。 澱を取り除く工程としては、「澱の凝集 → 動瓶(ルミアージュ) → 澱抜き(デゴルジュマン)」となります。 この「澱の凝集」= flocullation です。 英語の説明では、「flocculation = a process by which fine particles clump together」です。 ちなみに、動瓶(ルミアージュ)は瓶を水平から少しずつ逆さの垂直の位置に動かしながら、澱を瓶口に集める工程、澱抜き(デゴルジュマン)は瓶口に集まった澱とワインを凍らせて瓶内の圧力で凍ったワインとともに澱を射出させる工程です。