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ワイン名称に出てくるフランス語の「Côte」と「Coteaux」の違いとは?

 タイトルの通り、ワインの名称に出てくる 「Côte」 と 「Coteaux」 は非常に紛らわしい言葉です。 両者ともに丘陵地や斜面を表す言葉ですが、「Côte」は 「コート」 、「Coteaux」は 「コトー」 と表記されることが多いようです。 「Côte」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Côtes du Rhône (コート・デュ・ローヌ) ・Côtes de Provence (コート・ド・プロヴァンス) 一方で、 「Coteaux」 を含んだワイン名の例としては次のようなものがあります: ・Coteaux Champenois (コトー・シャンプノワ) ・Coteaux Bourguignons (コトー・ブルギニヨン) この2つの言葉の違いを調べてみましたが、どうやら 「Côte」 の方が狭い、特定の丘陵地・斜面を表し、 「Coteaux」 は比較的広い地域を表し、複数の丘陵地・斜面を表すことが多いようです。 例えば、 「Côtes du Rhône 」 はローヌ川沿いにある斜面という特定の地域のブドウ畑から造られたワインを示しています。一方で、 「Coteaux Champenois」 は、シャンパーニュ地方にある広範囲の数々の丘陵地から造られたワインを指しているようです。 詳しいことはそこまでよくわかりませんが、 ・「Côte」 → 狭い、特定のエリア ・「Coteaux」 → 広い、包括的なエリア のような使われ方のようです。 ちなみに、プロヴァンス地方のロゼワインのAOCでは、広さにそんなに違いがないにも関わらず「Côte」と「Coteaux」 の名が付くAOCが入り混じっています。 「Côte」と「Coteaux」 のどちらが含まれるのかは、必ずしも広さだけでは決まらないようです。 <了>

テイスティング対策の失敗談①:安すぎるワイン

秋と言えば、個人的にはテイスティングの季節です。私が今まで受けたテイスティング試験はすべて秋に行われました。 そこで個人的な経験を振り返って、テイスティング試験の失敗談を紹介したいと思います。 まず失敗の1つ目は、 「安すぎるワインでの練習」 です。 これは、JSAワインエキスパート試験の時だったのですが、当時はワインの価格や品質が、テイスティングに与える影響をあまり理解していなかったために、このような失敗をしてしまいました。 ニューワールドのシャルドネの味を学ぼうと、ワインショップで売られていた最も安い部類の800円のチリ産のシャルドネを買いました。 自宅に帰って抜栓して、早速、味を確かめてみたのですが、これと言って特徴がつかめません。自分のテイスティング能力の足りないせいだと何度もトライをしてみましたが、酸味が低めという以外は、これといった特徴をつかむことはできませんでした。 確かにテイスティング能力が足りなかったことも理由の1つかもしれないのですが、いま振り返ってみると、これは 「ワインが安すぎた→品質が低かった」 ことが原因だったと考えられます。 個人的な経験でいうと、安いワインの特徴の1つは.... ・品種特徴のない香りや風味(generic aroma/flavour)であること だと思います。 実際に、WSETの試験などでも、品質の低いワインは「generic aroma/flavour」と表現されることが多々あります。 なので、いくら品種特徴をかぎ取ろうと思っても、シャルドネの特徴や、MLFの特徴を発見することができなかったのだと思います。 安いワインでの練習には、もう1つデメリットがありました。 それは、意識下で「これがチリ産シャルドネの典型」と思ったしまったことです。 私の頭の中では、「チリ産シャルドネ=香り・風味が薄め」という図式がなんとなくできあがってしまったいました。 完全に、間違ったイメージです。 「安すぎるワインでの練習」は、正しい品種特徴を捉えられないだけではなく、品種特徴を誤認識してしまうリスクがあるということがよく分かった経験でした。 個人的な意見では、練習用のワインを購入するときは、良いワイン造りで定評のあるワイナリーの、ある程度の価格(地域にもよりますが、2,500円以上くらい?)のワインが良いのではないかと思っています。 有...